同日深夜、警視庁が“トー横”周辺を一斉補導

この日の深夜、警視庁は“トー横”周辺の子どもたちに対して一斉補導を行い、中高生20人が補導された。毎年のように子どもが長期休みに入る前には、大規模な補導があり、それが報道される。だが、こうした補導に対して徳丸さんは次のように話す。
「補導されて、地元に移送されても、すぐにここに帰ってきてしまうんですよね。家の環境とかが変わっていかないと……」

「親が株で失敗すると風呂に沈められ…」施設を抜け、生きる気力を失った16歳と13歳カップルの夢は「17歳までに…」支援者・“大阪のおかあさん“と見たトー横キッズ“しんどい子どもたち”の現実_7
補導された子どもたちFNNより
すべての画像を見る

とはいえ、家庭環境を変えるのは非常に難しい。そのため、児童養護施設に保護されるケースもあるのだが、そのような管理型の施設だと居心地の悪さを感じてしまう子どももいる。

「搾取する大人がいない安全な場所、そして衣食住に困らない場所……。そんな居場所が必要なんです。そこで、中長期的に子どもたちと関わっていけるといいのですが」
対象が未成年であるために、徳丸さんらの支援の前には制度や法律が立ちはだかる。政治や行政と手を携え、“支援が必要な子どもにとって、本当に必要な支援とは?”を考えていかなければならないのだろう。


取材・文 集英社オンラインニュース班

リスカ・案件・DV・受け子…「親からは自覚のない虐待」「いつかはここを卒業したいけど…」支援者・“大阪のおかあさん“が見たトー横キッズ“しんどい子どもたち”の現実 はこちら