「めっちゃブスやんか!」
![メイク直しにも余念がない](https://shuon.ismcdn.jp/mwimgs/c/2/744mw/img_c29255e1f71521180d0d7b468121f4c0283606.jpg)
20代になると、テレビのバラエティー番組にも出演するようになる。身長が高いことをより目立たせるためにポニーテールにし、“おバカ”キャラでいることを徹底した。「こういう自分が求められている」と勝手に感じ、現実とのギャップに悩んだ。
「メイクはとにかく、人間味がなければないほどいいと思っていました。肌はマットで、まつ毛をとにかく長くして、大きいカラコンを入れて。目の粘膜まで真っ黒にするから、鼻をかむと鼻水にアイライナーの黒が混ざっていたり……。お人形さんみたいになりたかったですね」
ガリガリに細くなければダメ。目は大きくないとダメ。流行りの顔や体型から少しでも外れると、「自分はダメだ」と感じていた。
「私は目が離れているし、体も縦には長いけど骨格はしっかりしている。『デニムのこのサイズが入らないからデブだ』みたいに思い込んでいました。流行とか自分の理想に当てはまっていない自分が、ずっとコンプレックスでしたね」
しかしプロレスラーになってから、見た目に対する意識に変化が生じた。
「いつまでもお人形さんではいられなくなったんです。試合中は360°の方向から見られるので、あとから写真を見て『めっちゃブスやんか!』と思ったり。そういう自分を受け入れるしかないなと思うと、もう見慣れましたね。顔のバランスとかパーツの大きさはまったく気にならなくなりました」
![「360°の方向から見られるのがプロレスラーという職業」と赤井は言う ©DDTプロレスリング](https://shuon.ismcdn.jp/mwimgs/0/a/744mw/img_0a5e7e32033ea26faef85ebe28b0c175158114.jpg)
普段からウォータープルーフのメイクアイテムを多く使っているため、試合で特別なメイクをすることはあまりないが、こだわりはある。
「真っ赤なリップは、いくら流行っていても塗らないようにしています。似合わないというのもあるんですけど、赤い口紅が流れるとお化けみたいになってしまう。あとツヤツヤのグロスは、毛が顔につくから避けてますね。肌は、マットにしてたら顔面を蹴られたときにファンデーションが削れたことがあって(笑)。いまは艶肌を意識しています。仕上げはCLARINSのフィニッシングミスト。これでかなり落ちにくくなるんです」
(後編に続く)
撮影/林ユバ
![女子プロレスラーはなぜ美しい? 「お人形さんではいられなくなった」赤井沙希が“見た目”コンプレックスから解放された理由_5](https://shuon.ismcdn.jp/mwimgs/9/1/480mw/img_91914eafd9368d1aba50879af4f1f5fd125724.jpg)
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