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試合中に涙が止まらなくなって、でも横を見たら主将も…

 J1リーグ33節・名古屋グランパス戦。ヴィッセル神戸は優勝に王手をかけて迎えたホーム最終戦を2-1で制して頂点に立った。チームを勢いづける先制点を決めたのは今季加入した、井出遥也だ。シーズン中盤はメンバーにすら入れない苦しい時間を過ごしながら、終盤戦、再びポジションを掴み取り、結果を残し続けた男は見事な抜け出しでゴールを捉えた。

「今日は点を取る、自分が決めるって思いで臨みました。今シーズン、苦しい時期もあった中で、もしかしたらこれまでの自分なら折れてしまっていたかもしれないけど、強い覚悟を持って神戸に来たからこそ、どんな立場になろうとやり続けてきた。それも結果につながったのかなと思います」(井出)

追加点を奪ったのは、元日本代表の武藤嘉紀。このゴールで『二桁得点、二桁アシスト』を実現した彼は、アディショナルタイムに突入したあたりから感情が抑えられなくなったのだろう。ハードワークによる疲労の蓄積で足が攣りながら、そして涙を浮かべながらプレーを続けた。

「ゴールシーンは大迫(勇也)選手を信じて、彼のスキルなら絶対に中に入れてくれると信じて、いいポジションをとっておこうとあのポジションに入った。素晴らしいボールがきたので当てるだけでした。アディショナルタイムに入った瞬間になぜか涙が止まらなくなってしまった。
泣くつもりはなかったのに本当に涙が止まらなくなって…でも横を見たら山口(蛍)選手も目を真っ赤にしていたのでみんなそうなんだと思って、最後、力を振り絞りました」(武藤)

優勝が決まり感情を爆発させて抱き合う武藤と大迫 写真/Getty Images
優勝が決まり感情を爆発させて抱き合う武藤と大迫 写真/Getty Images
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そしてこの2つのゴールをお膳立てしたエース、元日本代表の大迫勇也は清々しい表情で「仲間を信じていた」と言い切った。

「今シーズン、自信を持ってシーズンを戦ってきて、それに結果がついてきた。今日も今更変えることは何もないと思っていたし、ブレずに最後まで戦うことが結果への道筋だと思っていた。個人的には1試合、1試合を必死に、だけど毎試合『今日は楽しかったな』って思いながら戦ってきた。それを33試合積み重ねられたから、優勝できたんだと思う」(大迫)