〈滋賀・わいせつ美容師逮捕〉「マッサージどうですか？」と20代女性客の顔にタオルを乗せ自分の…逮捕された男は古民家・オーガニック系「奥さんも子どももいたのに」

「今サービスでハンドマッサージをしてるんですけど、時間があればどうですか？」

中村容疑者は被害女性のＡさん（20代）にそう尋ねた。承諾したＡさんの顔に布を被せた中村容疑者はおよそ1時間30分のマッサージを行った際に、自身の性器を触らせたという。築75年の納屋を改築し、2017年12月にオープンした美容室『古の月宮』は古民家美容室として人気店だったという。近隣住民の女性が語る。

「私も何度かお店を使わせていただいていました。お店はいつも中村さんがおひとりで切り盛りしていて、予約制でした。アンティークの家具などが置かれた凝った店内にくわえて店主の中村さんの存在も人気の理由だったと思います。彼ははおとなしい方で、『最近はどうですか？』と優しい口調で尋ねてくるのが印象に残っています」

また、常連客だったという別の女性は「信じられない」と驚いた。

「それこそ私は11月に入ってからお店に行ってカットしてもらっているのですが、そのときもふだん通りでした。お店はこの辺では人気店で、お客さんもたくさんいたと思います。中村さんのヘアカットなどはていねいで技術もありましたし、優しい方だったので地域の高齢者も多く通っていました。私が行ったときはマッサージというか、肩を手のひらで叩くようなやつを少しやっただけで、ハンドマッサージというのはありませんでした」

中村容疑者のインスタには「宇宙」「自然」「調和」といった文字が並んでおり、俗物や欲といったものとは無縁な印象を受ける。過去に「長浜市で起業し挑戦する人物」として地元メディアの取材を受けた中村容疑者は自身についてこう語っている。

〈美容師の資格を得るため、高校卒業後は京都の専門学校に通い、基礎から学びました。専門学校を卒業後は、そのまま京都に残り、京都の美容室で美容師としての技術を磨き、たくさんのお客様を綺麗にするお手伝いをしてきました〉

〈自分が生まれ育った田園風景が広がる自然豊かな場所で美容室を開業できたらと思うようになり、当初から考えていた、自分のお店を持つ想いを実現するために、どういう美容室にしたいのか…というところから、イメージを固めていくようにしました。《中略》お店の名前に月宮とあるように、月の満ち欠けサイクルに合わせ、満月の日にお茶会をするなど、気軽に楽しんでもらえ親しみを持っていただけるような、地域に開かれた美容室にしたいです〉

京都で13年間、美容師としての技術を磨き、2017年に生まれ育った滋賀県長浜市に戻ってきたという中村容疑者。かねてからの夢だった独立も果たし、客入りも上々と順風満帆だった。地元での中村容疑者の暮らしぶりを親戚が語る。

「中村くんはお父さんとお母さんと一緒に実家に住んで暮らしています。それに中村くん自身も結婚していて、お嫁さんとお子さんもいます。お子さんを可愛がっていて、優しいという以外いいようがないのですが……。ここ最近も中村くんが家の前で小学校に行くお子さんを見送ってるのをよく見かけました。美容室は実家の目の前でやっているのですが、両親やお嫁さんが手伝っているのは見たことないですし、おそらく中村くんが一人でやっています。中村くん本人は小さなころから知っていますが、とても穏やかでいい子で、お嫁さんやお子さんもいるのになぜあんなことをしたのか…」

別の近隣住民からも中村容疑者が家族揃って仲良さそうに自宅前にいる姿が目撃されている。直近の中村容疑者の様子を尋ねるべく、実家に電話をすると中村容疑者の母親が応対した。

――（中村容疑者から）ここ最近、何か悩みを聞いていたりとか、変わった様子などはありましたか？

「なかったです」

――実家の目の前で美容室をやられていたと思うのですが、経営がうまくいってないとかそういったこともなかったんですかね？

「はい。おかげさまでコンスタントに来ていただいておりまして……」

――そうしましたら事件についてはお母さまも驚いたのでしょか？

「まあ……もうよろしいでしょうか」

電話はここで切れてしまった。中村容疑者は警察の取り調べに「間違いありません」と容疑を認めているという。警察は余罪を含め事件の詳しい経緯を調べている。

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取材・文／集英社オンライン編集部ニュース班