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椎名さんの里親は「人当たりは良くて社交的」

椎名さんを含めて7人の「里子」を預かっていた里親のAさんとはどんな人なのか。同じ地域に住む男性はこう語る。

「基本的には壱岐の広報活動に関連する仕事をしていて、いろんな人の講演会をサポートしたり、市議会や県議会の応援団長みたいなのもしていたし、地域の公民団長もしてました。
いろんな人と関わるだけあって人当たりは良くて社交的です。少年野球の応援にきたときは、預かっている留学生たちも連れてきて、みんなで一緒に声援を送っていましたよ。

留学生とも仲良さそうで、上手に育てているんだと思ってました。あの関係を見る限りでは、里親はぜひ続けたほうがいいと思います。言い方は悪いですけど、里親を頼りに留学してくる子は本当の家族との関係がうまくいってない子や、心の病気を患っている子もいて、島の生活でよくなれば、と預けられる子も多いと聞いています」

他の住民男性も好意的な意見を寄せる。

「お金のために里親をしてるとかネットで批判されてますけど、服装や車にお金をかけてるようにも見えないし、暮らしぶりが贅沢とは思えませんね。
むしろ留学生の子供たちがアウトドアを楽しめるように色んなとこに連れて行ってあげてたみたいですから。島での評判もいいですから、ネットでの書き込みには負けないで里親を続けて欲しいですね」

仕事で関わったことがあるという男性もこう証言した。

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壱岐島
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「以前、留学生たちの話を聞いた時に、海で一緒に楽しそうに遊んでいる写真を見せてもらいましたよ。海で獲った魚やタコをみんなで食べたり、自宅の庭でさくらんぼや桃を育てていて、子供たちもそれを喜んで食べてたみたいです。
亡くなった少年が内向的な子だったのなら、社交的で男らしいAさんとソリが合わなかったことも考えられなくもないけれど、だからと言ってAさんがぞんざいに扱うことは決してなかったと思います」

アウトドア活動は、Aさんと留学生たちをつなぐ大切なツールだったようだ。ここで再び、Aさんとの一問一答に戻ろう。