刊行後2年経っても毎月1万のDLが途切れない。『妻が口をきいてくれません』電子版大ヒットの理由を担当編集が語る。「家の本棚に置きにくいタイトルというのも一因なのでは(笑)」_1
『妻が口をきいてくれません』登場人物
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新作の主人公は46歳の独身女性

――『妻が口をきいてくれません』『今朝もあの子の夢を見た』はもちろん、『離婚してもいいですか?』『ママ友がこわい - 子どもが同学年という小さな絶望』など、主に既婚者が主人公のマンガを発表されてきた野原広子さんですが、独身女性が主人公の連載がスタートするそうですね。

『さいごの恋』の主人公・清美は、46歳の高校教師。恋人もおらず、仕事中心の生活を送っているという設定です。

46歳にしたのは、更年期や、親の介護といった問題がはじまるのが、このくらいの年齢からで、さらには自身の老後も考える時期ということですね。

――その年齢で、さいごの恋が……訪れることになるのですね?

それはどうぞお楽しみにお読みください(笑)。

――ある意味、野原さんにとっては新境地といえるこの作品ですが、着想のヒントは何だったのでしょうか?

昨年、お仕事が大変お忙しく体調を崩され、「ひとりで歳をとっていくこと」に思い至ったことがきっかけだそうです。野原さん自身、結婚、出産、離婚を経て一人暮らしになったことで、独身の方たちの生活に想像を広げることができたと。

病気になったらどうなるんだろう、死ぬときはひとりぼっちなのか…とか。

――確かに、心細いときに、誰かそばにいてくれるのか、頼れる人がいるのかというのは、人生百年時代の今、気になるところですね……。

昔はお節介なおばさんとかがちゃんといて、年頃になったら縁談を持ってくるなんてことがありましたが、今はそうしたお節介などはともすればハラスメントになってしまう時代ですから、自分からアクションを起こせない人は、頼れる人どころか、恋する対象にすら出会えない。

――46歳の清美サンは「今さら男とかときめきとかそんなの、もういいかな」と思っているわけですが、恋をめぐってどんな展開があるのか楽しみです。