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暮らし 2023.03.02

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった

今やちょっとしたブームになっているアメリカのチャットボット「チャットGPT」。その実力のほどを探るべく、コラムニストの佐藤誠二朗氏が自身の取材メモをもとにエッセイコラムの執筆を頼んだところ、驚きの結果が待っていた。

  • 佐藤誠二朗
  • #AI
  • #チャットGPT
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大ブームになっている最新チャットボットは、
本当に社会へ変革をもたらすのか?

アメリカの“オープンAI”という研究所が公開したチャットボット、「チャットGPT」が空前のブームになっているというので、僕もさっそく使ってみた。

あらゆる質問やリクエストに対して、AI(人工知能)が即座に文章で回答してくれる「チャットGPT」。
要するにSiriやAlexaのようなものだが、その文章や回答内容があまりにも自然で精度も高く、社会に大変革をもたらすほどのインパクトがあると囁かれている。

ここのところAIの進化は加速度を増していて、当初は2035〜2045年頃だろうと予測されていたシンギュラリティ(人工知能が人類の知能を超え、自己複製をも始めるようになる技術特異点)が、このままいくと2〜3年のうちに起こると断言する識者も出てきた。

AIの発達によってなくなる仕事がいろいろと予測されているが、学術論文でも長編小説でもあっという間に書けてしまう「チャットGPT」のようなテクノロジーにより、小説家やコラムニスト、コピーライターやウェブライター、作詞家などの売文業者もいらなくなるのではないかと言われている。

ま、待ってくれ。
そうなると、この僕も商売あがったりではないか。

でも本当なのだろうか?
「チャットGPT」の実力とは、現時点で一体どのくらいなのか、実際に試してみることにした。

僕はここのところ車中泊に関するコラムを書き、この集英社オンライン上で発表している。
旅の途中、気づいたことをスマホのメモアプリに入力しておき、後からそれを見て記憶を喚起させながら書くスタイルだ。

そのメモのうち、ある1日分についてをそのまま「チャットGTP」に渡して、エッセイを書いてもらった。

結果をお見せしよう。

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_1

高知県「道の駅 やす」にて

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_2

「チャットGPT」でのやり取り

車中泊旅のある1日分の出来事を、
村上春樹ふうにまとめるようリクエスト

僕がまず、「チャットGPT」に入力したのはこんな内容である。

〈佐藤〉
「以下の要素で車中泊に関するエッセイを、村上春樹ふうに書いて。

1月17日火曜日、道の駅やすで目覚める。
昨夜はすごく寒かった。
また電源がなくなり、電気毛布が切れて寒かった。
朝7時から行動開始。
日が出る前に桂浜を目指す。
天然色劇場という看板が出ている。桂浜のキャッチコピーのようだ。
自動的に大滝詠一を聴き始める。
桂浜の駐車場にとめ、桂浜散策。坂本龍馬像も浜もとても良い。天気最高で海広々。
柴犬散歩中のおじさんと話す。土佐のこと、世界のこと、津波のこと、プーチンのこと、日清日露のこと、息子の野球チームのこと、自民党支持者らしい。
自動車関連の経営者。名刺もらったが落としてしまった。写真は撮ったけど。
お父さんすみません。
駐車料金は400円と表示が出ていたが、ゲートに人がおらずそのまま進めと言う案内のまま止めていた。
帰りにゲートのおじさんにお金を払おうと思ったら。8時半より前に止まったんやろ、いやいらん無料や無料やと言って通してくれた。
山道に入り、途中、日本一の大杉を見る。
大歩危に到着。祖谷の蔓橋へ。すごく怖いけど面白かった。
少し引き返し、祖谷ふれあい公園の駐車場でミリメシ。
“四国の真ん中でミリメシを食べる!”今日は非常用糧食、煮込みハンバーグ。
発熱剤を使って温める。水を加えて約20分待ち。
渓谷の横、川の音にモバイルスピーカーで古いR&Bを混ぜながら、山の緑を見ながら食べる。
非常用糧食はとても良くできていて美味。この上なく豊かな気持ちになった。
かずら橋もこのミリメシの場も、ほかに人っ子一人いない。
高松市のショッピングセンターゆめタウンで、自分のものを含めいろいろ買い物 瀬戸大橋近くまで来て、癒しの里さらいで入浴 高速に乗り、瀬戸大橋へ
一気に渡って倉敷で車中泊のつもりだったが、与島SAで降りたら泊まりやすそうだったのでここに落ち着く。 瀬戸大橋の景観がすごい。」

自分だけにわかる簡単なメモのつもりだが、どうなるのだろう。
するとわずか1〜2分で「チャットGPT」から、こんな文章が返ってきた。

〈チャットGPT〉

「車中泊」という言葉には、自由気ままな旅の魅力が詰まっているように思われる。しかし、実際に経験してみると、そんなロマンチックなものではなかった。

1月17日、私は「道の駅やす」で目覚めた。昨夜はとても寒かった。電源が切れた電気毛布にくるまっていたが、それでも足元が冷たくなってしまった。朝7時には起きて、日が出る前に桂浜を目指した。

途中で「天然色劇場」という看板を見つけた。桂浜のキャッチコピーのようだ。自然に大滝詠一の歌が頭の中で流れ始めた。桂浜の駐車場に車を停め、桂浜を散策した。坂本龍馬像も浜もとても素晴らしかった。天気は最高で、海が広がっていた。

そこで、柴犬を散歩中のおじさんと話をした。彼は土佐のこと、世界のこと、津波のこと、プーチンのこと、日清日露のこと、息子の野球チームのこと、そして自民党支持者らしいことについて話をした。彼は自動車関連の経営者で、名刺をもらったが、私は落としてしまった。写真は撮ったけど。

駐車場で車を停めたとき、駐車料金は400円と表示されていたが、ゲートに人がいなかったのでそのまま進んで停めてしまった。帰りにゲートのおじさんにお金を払おうと思ったが、彼は「8時半より前に止まったんやろ、いやいらん無料や無料や」と言って通してくれた。こんな人情味のある対応に私は感謝した。

その後、山道に入り、日本一の大杉を見た。
大歩危に到着し、祖谷の蔓橋に挑戦した。それはとても怖かったけど、面白かった。少し引き返して、祖谷ふれあい公園の駐車場でミリメシを食べた。
私は「四国の真ん中でミリメシを食べる!」という目標を持っていた。

今日は非常用糧食、ミリメシは煮込みハンバーグで、非常用糧食には思えないほど美味しかった。発熱剤を使って温めて食べたが、その間に川の音が聞こえてきた。
私はモバイルスピーカーから古いR&Bを流しながら、山の緑を眺めていた。この上なく豊かな気持ちになった。

かずら橋もこのミリメシの場も、ほかに人っ子一人いなかった。その孤独感は、また一種の魅力だった。

その後、高松市のショッピングセンターゆめタウンで、自分のものを含めいろいろな買い物をした。そのあと、瀬戸大橋近くまで来て、癒しの里さらいで入浴を楽しんだ。そして高速に乗り、瀬戸大橋を渡って倉敷で車中泊のつもりだったが、与島SAで降りたら泊まりやすそうだったのでここに落ち着いた。

瀬戸大橋を渡ると、景色は壮大だった。私は車の窓から外を見つめて、広がる海と空を堪能した。車中泊は思ったよりも快適だった。この車中泊の旅は、私にとって新しい発見がたくさんあった旅だった。私は、次回の旅がますます楽しみになってきた。

……すごいじゃない。

村上春樹にははるかに及ばないが、メモにはなかった要素、例えば「実際に経験してみると、そんなロマンチックなものではなかった」とか「こんな人情味のある対応に私は感謝した」「その孤独感は、また一種の魅力だった」などの描写も加えて仕上げている。

最後の部分も、それらしくまとめてくれているではないか。

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_3

桂浜の坂本龍馬像

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_4

大歩危渓谷

哀愁を加えるように指示して書き直してもらったら、
まったく違う文章になった

ただし割とありがちで、ただきれいにまとめようとした素人文のようにも感じられる。
また味気ない感じもしたので、僕は書き直しを求めた。

〈佐藤〉
「全体にもう少し哀愁のある感じで書き直して」

すると、出てきたのがこちら。

〈チャットGPT〉

1月17日火曜日。私は「道の駅やす」で目覚めた。一夜を車中で過ごした私の体は、凍えるように冷たく、電気毛布が切れたことで、ただでさえ辛い状況は更に悪化した。

しかし、私は自分の目的を果たすため、7時に起きて動き出した。日が出る前に桂浜を目指す。道中、私は「天然色劇場」という看板を見つけ、桂浜のキャッチコピーのような気がしてきた。そこで、自然に大滝詠一の歌が頭の中で流れ始めた。

桂浜に着くと、私は車を駐車場に停め、浜辺を散策した。坂本龍馬像も海もとても素晴らしかった。しかし、孤独感が私を包んでいった。私はこの車中泊の旅が始まってから、ずっとこのような感覚にとらわれていた。どこか寂しい気持ちが、常に私を支配しているような気がしていた。

天気は最高だったが、寒さと孤独感は、私の心をかき乱した。海は広々と広がっていたが、それはただ、私の孤独を反射する鏡のように感じられた。

私は、車中泊の旅に出る前に、この旅で何を求めていたのだろうか。自由な旅の魅力、それを求めていたのかもしれない。しかし、実際に経験してみると、自由だけではなく、孤独感や寂しさも付きまとうものだった。

その後、山道に入り、日本一の大杉を見た。大歩危に到着し、祖谷の蔓橋に挑戦した。それはとても怖かったけど、面白かった。少し引き返して、祖谷ふれあい公園の駐車場でミリメシを食べた。私は「四国の真ん中でミリメシを食べる!」という目標を持っていた。今日は非常用糧食、煮込みハンバーグだった。

ミリメシは非常用糧食には思えないほど美味しかった。しかし、それでも寂しい気持ちは変わらなかった。私は、川の音が聞こえたことによって、孤独感が一層募っていた。
それでも私は、モバイルスピーカーから古いR&Bを流しながら、山の緑を眺めていた。この上なく豊かな気持ちになったが、それでも何かが足りないような気がした。

かずら橋も、このミリメシの場も、誰もいなかった。孤独と寂しさが私を包み込んでいたが、それでも車中泊の旅に出た目的を思い出して、私は自分自身を鼓舞し続けた。

その後、私は高松市のショッピングセンター「ゆめタウン」に立ち寄り、自分のものを含めていろいろな買い物をした。そのあと、瀬戸大橋近くまで来て、癒しの里さらいで入浴を楽しんだ。

そして、私は高速道路に乗り、瀬戸大橋を渡って倉敷で車中泊のつもりだったが、与島SAで降りたら泊まりやすそうだったのでここに落ち着いた。

この車中泊の旅は、思ったよりも孤独で、寂しい旅となってしまった。しかし、それでも私は、この旅を通じて新しい発見ができた。そして、次回の旅がますます楽しみになってきた。

車中泊という旅は、自由な時間と空間を提供する。しかし、それは同時に孤独や寂しさという感情も引き起こすことがある。この旅を通じて、私は自分自身と向き合い、孤独感や寂しさに対峙することができた。

私は、この車中泊の旅が私にもたらしたものを思い返しながら、車窓から瀬戸大橋の景色を眺めた。巨大な橋は、まるで私たちの孤独な旅の象徴のように感じられた。

私は、次の旅に向けて、新たな気持ちで準備を始めた。孤独や寂しさがあっても、それらを乗り越えることができる自分自身を信じて。

すごいよ、確かにすごい。
きちんとリクエストに応えようとしているし、「私の孤独を反射する鏡のように感じられた」とか「それでも何かが足りないような気がした」、「巨大な橋は、まるで私たちの孤独な旅の象徴のように感じられた」とか、なかなか小憎らしい表現を使ってくる。

でも、そんなに辛い旅ではなかったのだ。
僕は別に、強い孤独や寂しさを感じてはいなかった。
どうも「哀愁」という言葉の捉え方が違うようだ。
そこで今度は、こんなふうに頼んでみた。

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_5

瀬戸大橋の下で一泊

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_6

美しかった桂浜

〈佐藤〉
「哀愁はやめて、ユーモアやブラックジョークで書いて」

何を思ったか、とんでもないジョークで
応えてきた「チャットGPT」

〈チャットGPT〉

ある日、私は車中泊の旅に出かけた。最初の夜、私は寒さで震え、寂しさで泣き崩れた。しかし、それでも私は自分自身を奮い立たせ、次の日も旅を続けることにした。

私は車を走らせ、四国を周りながら、様々な場所で車中泊をした。道中で美味しいものを食べたり、素晴らしい景色を見たりして、楽しい思い出を作っていた。

しかし、ある日の夜、私は運転しながらウトウトしてしまった。そして、突然、ハッと目が覚めたときには、車は海に落ちていた。

私はパニックに陥ったが、幸いにも助かった。そして、自分自身を反省し、次の旅に備えることにした。それは、もう二度と車中泊で寝ないということだった。

おいおい。
ふざけてるの?
「車中泊」という言葉で考えたジョークが、運転中に居眠りして海に落ちたと言う顛末になったのだろうけど、なんで海に落とされなきゃならんのだ。

やり直し!

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_7

桂浜のおじさん

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_8

日本一の大杉

何度でも文句を言わずに書き直してくる「チャットGPT」。
はっきり言って恐ろしい

これが最後と思い、僕は「チャットGPT」に最初からの書き直しを依頼した。

〈佐藤〉
「もう一度最初からやり直して。村上春樹ふうで洒落たジョークなどもあるエッセイで。後半を少し膨らませて」

〈チャットGPT〉

ある日、私は突然「車中泊の旅に出よう!」と思い立ち、車を飛ばして四国を目指した。冬の季節だったため、車中は暖かくするために電気毛布を持って出かけた。

最初の夜、車中泊をするために道の駅で車を停めた。しかし、その夜は予想以上に寒く、電気毛布も思ったように効かず、私は凍えながら過ごした。翌朝、冷えた身体を引きずりながら出発し、海辺の桂浜を目指すことにした。

桂浜に到着すると、海の青さに目を奪われた。しかし、その美しさもつかの間、近くにいた柴犬散歩中のおじさんに話しかけられた。彼は、土佐のことや世界のこと、そしてなんとプーチンのことまで話し始め、私は思わず名刺を受け取ったが、後で落としてしまった。

そんなこともあって、孤独な気持ちが募っていたが、私は車内で大滝詠一の音楽を聴きながら、桂浜を散策した。龍馬像や海の風景はとても素晴らしく、心を癒やしてくれた。

その後、私は祖谷の蔓橋に向かい、非常用糧食を食べた。それは、水を加えて温めると、煮込みハンバーグが完成するというものだった。渓谷の横、川の音にR&Bを流しながら、山の緑を見ながら食べたその瞬間、私は非常用糧食に感動し、この上なく豊かな気持ちになった。

その後、私は高松市のショッピングセンターで買い物をしたり、癒しの里さらいで入浴を楽しんだりした。そして、瀬戸大橋を渡って倉敷で車中泊のつもりだったが、与島SAで降りたら泊まりやすそうだったのでここに落ち着いた。

しかし、翌日、私は目が覚めると、車の前に野良猫が立っていた。私が目を覚ますのを待っていたのか、それともただの偶然なのか。

その野良猫が立っている様子を見て、私はいくつかの思いが交錯した。一方で、その猫は可愛かったし、私は動物が好きだった。しかし、一方で、野良猫は時に危険だったし、私は野生動物が苦手だった。そんな葛藤の中、私は猫を撫でることができず、車に戻ることにした。

その後、私は再び車を走らせ、四国を周る旅を続けた。途中、食事をするために入った店で、とても美味しいラーメンを食べた。そのラーメンは、背脂がふんだんに使われ、とてもコクがあった。また、車を停めたところで、偶然にも昔の友人に会ったこともあった。

その友人は、車中泊の旅に出る私に驚いたが、すぐに慣れてしまった様子だった。私は、それを聞いて少し安心した。車中泊は、初めての人にはとても大変だと思っていたが、それでも、慣れてしまえば、そこにあるのは自分自身だけで、自分自身に向き合う時間がたくさんあることがわかった。

さらに、私は祖谷の滝にも行って、美しい滝の景色を見た。しかし、その後、私は眠気に襲われ、車を止めて仮眠をとることにした。しかし、そのまま寝てしまい、目が覚めたときには、夜になっていた。

そんな失敗もあったが、私は車中泊の旅を続けた。それは、単なる旅行ではなく、自分自身と向き合う旅でもあった。私は、その旅で自分自身の強さや弱さを知り、様々な出会いや思い出をつかんだ。

そして、旅の最後には、車が海に落ちるという悲劇に見舞われた。その瞬間、私は自分の運命に泣き崩れたが、後になって、それが自分にとっての良い経験になったことに気づいた。私は、車中泊の旅で得たすべてのものを胸に、再び旅に出ることを決めた。

“膨らませて”という指示を受けて勢いづいたのか、随分と創作が加えられている。
野良猫やラーメン、昔の友人のくだりは、僕のメモにはまったくなかった要素。
つまり「チャットGPT」の空想によるものなのだ。
そして、車をどうしても海に落としたいらしい。

というわけで今回はここまでにしておいたが、「チャットGTP」はものすごく人間くさいということが分かった。
本当にすごい。よくぞ、ここまで進化したものだ。

もちろん現時点では、事実誤認は多いし、ジョークは笑えないし、クソ真面目かと思ったらよくわからない情緒に突入したりと、まだまだなところもあるが、ここまでできるとは、はっきり言って脅威そのものだ。

こうした技術は“収穫加速の法則”により、進化のスピードが指数関数的にどんどん早くなっていくことが知られている。
今のところはまだ自分で書いた方がいい文章になるとは思うが、もしかしたらそう遠くはない将来に……と怯えるほどのレベルに達しているのだ。

やべえぞ、俺。そして同業者諸氏よ。

何か新しい仕事を考えなければならんぞ。

マジで。

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_9

祖谷の蔓橋

話題のチャットGPT に、自分の取材メモをもとに旅エッセイを書いてもらったら、驚くべきものが仕上がった_10

龍馬さん、どうしたらいいのでしょうか?

写真・文/佐藤誠二朗

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佐藤誠二朗

さとう せいじろう

編集者/ライター、コラムニスト

1969年東京生まれ。雑誌「宝島」「smart」の編集に携わり、2000〜2009年は「smart」編集長。カルチャー、ファッションを中心にしながら、アウトドア、デュアルライフ、時事、エンタメ、旅行、家庭医学に至るまで幅広いジャンルで編集・執筆活動中。著書『ストリート・トラッド~メンズファッションは温故知新』(集英社 2018)、『日本懐かしスニーカー大全』(辰巳出版 2020)、『オフィシャル・サブカルオヤジ・ハンドブック』(集英社 2021)。ほか編著書多数。

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