卵という食材の奥深い魅力

日本たまごかけごはん研究所はその名の通りTKGの研究を行う団体だ。「生産者の応援」「地域創生」「日本食文化の普及活動」の3つを理念として掲げており、2019年の設立以降、TKGレシピの研究やたまごかけごはん祭りなどのイベント開催といった活動を行っている。

代表理事を務める上野さんは、フレンチとイタリアンのシェフを経て、「日本一栄養バランスが優れた学食」と称される女子栄養大学の学生食堂に12年間勤務した経歴の持ち主。料理人として経験を積んだ後、数ある料理の中からTKGを選んだのは、卵が持つ奥深さに魅力を感じたためだという。

TKGを世界食に! 卵に命を懸ける「日本たまごかけごはん研究所」の挑戦!_1
「日本たまごかけごはん研究所」代表のMr.TKGこと上野貴史さん

「卵は作り手の知識と技術で全く違った表情を見せる食材です。物事を追求することが好きな自分の性格に合った食材だと感じています」(上野貴史さん。以下同)

他に類を見ない栄養バランスの高さも、卵の特筆すべき魅力だ。

「卵は単体で完全栄養食品と呼ばれる唯一の食材で、ビタミンCと食物繊維を除くすべての栄養素が含まれています。最新の研究結果では、1日に2個以上食べることが推奨されていて、健康な人であれば1日に10個まで食べても大丈夫だと言われています」

研究のために毎日8〜10個の卵を食べている上野さん。それだけの数の卵を食べる生活を始めてからは、髪や爪が伸びるのが明らかに早くなったそうだ。毎日たくさんの卵を摂取することで、全身に栄養が行き届いているのではないかと分析しているという。