命懸けの仕事にも関わらず、私はタダ働きをしている。
職場の名前は「クマサン商会」。仕事内容は、シャケ退治だ。

2022年9月9日、Nintendoから発売されたゲーム「スプラトゥーン3」。イカやタコの可愛いキャラクターを操作して、インクを塗り合うアツいバトルを楽しめる、4vs4のアクションシューティングゲームだ。
バトルだけではなく、1人プレイ専用のストーリーモード「ヒーローモード」や、協力プレイのアルバイトモード「サーモンラン」、カードゲーム「ナワバトラー」、ファッション要素、コレクション要素なども充実しており、一言で表すことができないほど奥が深く楽しいゲームとなっている。プレイヤーはバトルに限らず、それぞれの価値観に基づいた遊び方で、スプラトゥーンの世界を楽しんでいる。
ちなみに、私はアルバイターだ。「サーモンラン」で日々シャケ退治に勤しんでいる。

これまでに790万本以上を売上げ、大人気のスプラトゥーン3だが、疑問を抱かずにはいられない仕様も存在する。

例えば「おカネを稼げるアルバイト」であるはずのサーモンランでは、1時間も遊ぶと、おカネが獲得できなくなってしまう。再びおカネを稼げるようになるには2日ほど待たねばならない。
1人で挑む4vs4のバトルモード「バンカラマッチ(チャレンジ)」や「Xマッチ」も、3敗するまでに何勝できるか? という形式で、すぐに結果がわからないようになっている。
他にも「ネームプレート」というゲーム内の名札のようなものに付けることができる二つ名。これもゲームをクリアして入手できるわけではなく、ゲーム内のお金を消費することで引けるくじ(いわゆるガチャ)からの排出が主な入手方法だ。実際、私もサーモンランをやり込んでいるが、関連する二つ名を持っていない。

このように、やり込むとわずかに不自由を感じる要素が、各所に散りばめられている。あくまで1ユーザーの見解として、これがなぜなのか?を紐解いていきたいと思う。

なお、本稿は私が2022年10月に投稿した動画の内容を抜粋・再構成した上で、2022年12月から始まったシーズン2に関する加筆を行ったものである。
動画ではスプラトゥーン3のプレイヤー向けにより踏み込んだ解説をしている。