なぜ、マッチングアプリ経由で結婚した夫婦の離婚率は低いのか? 堀江貴文氏「今後、マッチングアプリ婚が王道になる」
いま5人に1人が「マッチングアプリ」で出会い、結婚していると言われるが、ホリエモンこと堀江貴文氏は「今後、間違いなくマッチングアプリ婚は加速していく」と断言する。同氏の最新刊『2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全』(徳間書店)を一部を抜粋、再構成してお届けする。
2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全#2
〝マッチングアプリ婚〞が王道になる
いまや5人に1人が「マッチングアプリ」で出会い、結婚している。夫婦の出会いのきっかけとしていちばん多いのは依然「職場の同僚・先輩・後輩」だが、マッチングアプリはその定番に迫る勢いになっている。
そしてこれはほんの序の口。これからマッチングアプリによる結婚が完全に主流になっていくだろう。

かつて出会いの場はきわめて限定されたものだった。ひと昔前のお見合いなんてその最たるものだ。親戚のおばさんや職場の上司が、結婚相手の候補を紹介してくれる。もっともそのおばさんや上司のネットワークはたかが知れている。紹介されても、理想の相手にめぐり合うのはまれだろう。でもほかにこれといって出会いの機会がないから、そこで決断するしかなかった。
そういう時代からやがて恋愛結婚が増えていった。でも事情は大して変わらない。出会いの選択肢はやはり限られる。対象になるのは、自分と同年代の、そしてたまたま同じ職場やその周辺にいる人だ。そんな狭いコミュニティで相性ぴったりの、まして一生を捧げるにふさわしい相手とめぐり合うのは宝くじに当たるようなものだ。
もちろんそこで運命の出会いを果たす人もいるだろう。でも選択肢は多いに越したことはない。失恋した友人にかける「男・女は星の数ほどいるんだから」という慰めのセリフ。それは半分ほんとうで、半分うそだ。狭いコミュニティにとどまるかぎり、星の数はいない。
だから「この人とはどこか合わないな」と内心思っていてもつき合い続けたり、振られても未練がましくなったりするのだ。
でもマッチングアプリなら、コミュニティは一気に拡がる。ド田舎に暮らしていようがなんだろうが関係ない。そこには結婚相手を求める人がまさしく星の数いる。
マッチングアプリ経由で結婚すると離婚しづらい?
『林先生の初耳学』(毎日放送)が行った調査結果が興味深い。日本の直近5年間の離婚率は6・6%だが、マッチングアプリ経由で結婚した夫婦の離婚率は4・5%だという。多彩な選択肢のなかから選りすぐりの相手と出会うのだから、離婚率が低いのも納得だ。
最近はニコニコ動画でおなじみのドワンゴが「Ncon(エヌコン)」というオタクに特化した結婚相談所サービスを展開している。そのほかにもAI(人工知能)を活用したサービスなど、マッチングアプリのバリエーションは増加中だ。もはや自分の価値観に合う相手が見つからないほうがおかしい。あとはやる気だけだ。

〝マッチングアプリ婚〟の難点があるとすれば、いまだ消えない偏見だろう。特にシニア世代を中心に、出会い系アプリになにかいかがわしい印象を抱く人がいる。そのためマッチングアプリで出会った若者夫婦の結婚式では、2人の馴れ初めを「共通の趣味を通じて」などとはぐらかしているようだ。
でもそれも時間の問題にすぎない。人生にはやるべきことがたくさんある。結婚したい人はさっさと結婚したいだろう。その願望に応える環境は整った。間違いなくマッチングアプリ婚は加速していく。
文/堀江貴文 写真/shutterstock
『2035 10年後のニッポン ホリエモンの未来予測大全』
堀江貴文

2023年7月3日
1,540円
208ページ
恐れるか。楽しむか。
未来を知れば、希望が湧く!
ホリエモン、本気の未来予測!
「AIの爆発的進化で、ついにシンギュラリティが来た。この5年で『社会』の在り方は様変わりし、10年後には『人間』の定義も変わる。それを怖いと取るか、楽しみと取るか――。まずは未来を知ることだ」(著者)
日本経済・資産形成・社会保障・老後問題・AI・メタバース・通信技術・エネルギー問題・ビジネス・働き方・産業・犯罪etc
私たちの暮らしに直結する58トピックを完全網羅!
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