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教養・カルチャー 2022.06.04

「マジで全員ガン飛ばし合ってました」「スタッフ同士も当然バチバチ」 AKBやハロプロのひしめくアイドル戦国時代の舞台裏でFKDが目にしたものとは 聞き手:吉田豪

アイドル戦国時代のキーパーソンの1人でありながら、長らく表舞台から遠ざかっていた”FKD”こと福田幹大が、10年ぶりにメディアに登場! ももいろクローバー、ハロー!プロジェクト、ぱすぽ☆、Doll Elementsといった有名アイドルグループと関わり続けてきた自身のアイドル業界歴を語り尽くす。プロインタビュアー・吉田豪による、福田幹大インタビューの第3回(全4回)。

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全4回の3回目/第1回、第2回、第4回を読む 

メンバーに嫌われるアイドルスタッフ

――(吉田豪)なんなんですかね、メンバーからFKDさんはちょっと嫌われてた的な話があるじゃないですか。

FKD そうですね。でも、何年か前にたまたま道であーりん(佐々木彩夏)に会ったんですよ。「20歳の誕生日なんだ」ってふつうに話して。あーりんだけかもしれないですけど。

――高城れにさんが嫌ってる説もあったりで。

れにちゃんどうなんですかね、10年以上会ってないんで。めっちゃ嫌いなのかなあ?

――数年前の時点で川上さんが「高城はいまでも嫌ってますよ」って言ってましたからね。

それはホントになんかこう……。

――それぐらいメンバーを追い込んでたんですか?

追い込んだと思います、当時は。いまだったら許されないですけどね。

――いまとは時代が違った。

時代が違ったし、いろんなこともあったから。……10年経ってメンバーどう思ってるんですかね。ホントに会ってないんでわかんないです。ずっと他のアイドルユニットをやってたので、意図的に避けてたところはあります。

――早見あかりさんがももクロを辞めた直後にボクがインタビューしたときFKDさんの話を振って、それがUstreamで流れてたんですよね。

ボロクソ言われてんなーと思いながら観てました。でもあのとき早見とは別で一緒に仕事してて。辞めたあと『Cheerfu11y』っていう映画に早見が出たんですよ。あれの企画がユニバーサルだったんでチョコチョコ行ってて。そのときの早見は「お久しぶりでーす」みたいな感じでケロッとしてて、ぱすぽ☆のメンバーに「適当にあしらっていいから」って言って去って行きました。 

「マジで全員ガン飛ばし合ってました」「スタッフ同士も当然バチバチ」 AKBやハロプロのひしめくアイドル戦国時代の舞台裏でFKDが目にしたものとは 聞き手:吉田豪_1

福田幹大

アイドル戦国時代の舞台裏

――メジャーデビュー前、予約商法としてCD50枚のセット売りとかやってたわけじゃないですか。あのへんもFKDさんの仕業みたいに思われてますけど。

うーん……でも、いろいろ考えたのは事実です。毎週企画を出さないといけなかったんですよ。ホントにバカみたいなこといっぱいやってて。

――当時、公開計量(2010年3月3日、明治記念館でのメジャーデビュー公開調印式)で高城さんが1人だけ体重オーバーして精神的に追い込まれたこともあったじゃないですか。あれをFKDさんのせいだと思ってたら、嫌われるかもなと思ったんですよ。

そんなこともありました。あれはいまだったら許されないですね。

――現代のルールではアウトですよ。

すごい時代でしたね。最後の最後でNHKでアイドル大集合みたいなのあったじゃないですか。

――『MUSIC JAPAN』(2010年5月17日公開収録、5月30日放送)ですね。ももクロが地上波で『怪盗少女』を初披露したときです。

AKB48、モーニング娘。がいてスマイレージ、東京女子流、ウチがデビューで、初めてAKBとモーニング娘。が対峙するってときで。マジで全員ガン飛ばし合ってました、スタッフも。 

――アイドル戦国時代ってホントに戦国時代だったんですよね。

あの1日に関してはマジで戦国時代でした。偉い人とかみんな来るんですよ。偉い人にも「おまえナメてる? わかってんの?」ってガンを飛ばされ(笑)。向こうからハロプロ陣営がバーッと来て、「あいつか? 調子乗ってんの」みたいな感じで。そこにヒャダインとふたりでひょっこり行って、「うわ、場違いだわー」とか言って、あれはヤバかったですね。

本人たちはどう思ってたかわかんないですけど、実際あの頃、AKBとモーニング娘。が仲良くするなんて考えられなかったんで。スタッフ同士も当然バチバチですし、喫煙所でもずっと睨まれてたり。 

「マジで全員ガン飛ばし合ってました」「スタッフ同士も当然バチバチ」 AKBやハロプロのひしめくアイドル戦国時代の舞台裏でFKDが目にしたものとは 聞き手:吉田豪_2

――当時スマイレージのマネージャーだった山田(昌治、現在YU-Mエンターテイメント社長)さんが、「負けたら帰れないと思ってた」ってよく言ってますもんね。

僕も絶対負けらんねえと思ってました。一発目で『怪盗少女』やったら絶対に勝てるって確信だけはありました。 

AKBとの意識の違い

――実際かなりのインパクトでした。あの時代がいかに本当の戦国だったのかっていう検証はボクのライフワークでもあるんですよ。表に出てない話も含めておもしろくて。

マジですごかったです。そのとき唯一話せたのがAKBの湯浅(洋、劇場支配人)さんだけだったんですよ。それで世間話をしてたら湯浅さんがパッと出て行って、「わかりました、先生」とか言ってて。

「秋元康さんと何話してたんですか?」って聞いたら、「このNHKホールで収録やるのが今年あと3回。『紅白』の前哨戦の3回だから、どう仕上げるか考えてやれよって言われた」と。ここがゴールのももいろクローバーと違って、AKBはその先の『紅白』を見据えていて、売れてるグループとはここが違うんだ、負けたなってすっげえ感じましたね。

――ももクロ側は「地上波だー!」ってだけのテンションですもんね。

どうぶちかますか考えてるだけで。あのときはどうしたらウチの子たちが勝てるんだろうとか、そんなことばっかり考えてましたね。 

なぜももクロから離れたのか?

――話を戻します。ユニバーサルに入ったのにももクロがすぐいなくなったとき、どうしようと思ったんですか? 楽しすぎて会社まで辞めたぐらいなのに。

二択あったんですよね。スターダストに行くか、ユニバーサルに残るか。自分は力不足だと思ったんです、素直に。俺がやってたら売れねえわって。だって業界のコネもないし、すげえ売れたミュージシャンでもないし、ただの秋葉原のあんちゃんがこんな舞台を用意してもらって。

でも、周りはそんな方ばっかりなんですよ、ローディー上がりで一緒にのし上がってきた人とか、新卒でバリバリやってきた幹部候補とか、あとは親が超有名な会社の社長の息子とか。そんななかにポンと放り込まれて、俺なんもできねえわっていうのが本音でしたね。俺がやっても無理だっていうのがあって。 

――『怪盗少女』でデイリー1位という結果は出したわけじゃないですか。

でも、そのときに違うことをやらないと食っていけないなって思いました。経験を積みたいっていうのがホント偽らざる本音で。ももいろクローバーしか知らない人生だったんですよね。ユニバーサルミュージックにいたら、どうせ力不足でクビになるかもしれないけど、何年か置いてもらえていろんな経験ができるかもしれないなって考えました。

――ハロプロ系の人と仕事するのもいい経験だろうし。

正直あのときは天狗だったんですけど、湯浅さんのひと言で、俺じゃ無理だわ、俺ぜんぜんショボいわっていう現実を突きつけられた感じですかね。それはホント明確に覚えてます。

――で、すでに出会ってたmichitomoさんといっしょに吉川友を手掛けることになり。

はい。で、スマイレージのマネージャーだった山田さんと『きっかけはYOU!』(2011年5月11日発売)から2年ぐらいやらせていただいて。ハロプロからソロアイドル出すのって真野(恵里菜)ちゃん以来でしたから、プレッシャーも尋常じゃなかったですし、なんとかしてトップ10にぶち込まないとカッコつかないじゃないですか(結果、デイリー7位、ウイークリー9位)。あのときはあのときで必死でしたね。いろんな企画を考えて、いろんなことをやってました。

――主演映画『きっかけはYOU!』も直前(2011年4月29日)に公開とか。

やりましたね。 

「マジで全員ガン飛ばし合ってました」「スタッフ同士も当然バチバチ」 AKBやハロプロのひしめくアイドル戦国時代の舞台裏でFKDが目にしたものとは 聞き手:吉田豪_3

吉田豪

――あの映画の特殊な構造はもっと評価されるべきだっていう話はボクの周りでよくされてます。

そう言っていただけるとめちゃめちゃうれしいです! 特殊な作りですし、『カメラを止めるな!』を観たとき、これ俺きっかでやったわと思って。

――そうなんですよ。

俺、映像の道に行ったらよかったのかなとか(笑)。月川翔監督をはじめ、あのときのスタッフって実はすごいし、いま観てもふつうにおもしろいんじゃないかなって勝手に思ってます。 

ぱすぽ☆ デビューシングル1位の快挙

――そして、ぱすぽ☆ですよね。

そうですね。

――ユニバーサルでのメジャーデビューシングル『少女飛行』(2011年5月4日発売)では、完全にFKDさんのノウハウを使って1位を取りにいったって解釈をしてるんですけど。

たぶんリリースする前に「1位を取りますよ」って『グループアイドル進化論』のインタビューで言ってたんですよ、「絶対取るから」って。

――2011年1月25日発売の本で「オリコン1位を取るためにはどうすればいいか。そこは全員が目標を共有する必要があって、スタッフ全員に1位を取りましょう、なんとかしてナンバー1になりましょう、そのためにベストなことをやりましょうと言っています。なにがなんでも1番を取りにいきます」と宣言していました。

絶対に取る自信がありました。それは僕が培ってきた商法とかいろんなことがあって、メンバー、お客さん、握手会の回数や仕組みを考えたら絶対この数字が取れる、あとはリリース週さえ間違えなければ1位を取れるっていう確信がありました。けどホントに取れたときはちょっとビビりました。 

「マジで全員ガン飛ばし合ってました」「スタッフ同士も当然バチバチ」 AKBやハロプロのひしめくアイドル戦国時代の舞台裏でFKDが目にしたものとは 聞き手:吉田豪_4

――各メンバー分のジャケ違いのCDを出したりとか、ももクロで培ったノウハウでしたね。ちょうど震災もあっていろんな発売が約1ヶ月ズレて、大物がシングルを出す予定だったのもズレて、運が良かったとは聞いてます。

たまたまスコーンと外れたんです。だから超絶運がよくて。オリコン初登場1位を取れたのは僕もうれしかったですし、所属事務所のプラチナムもそれまでアイドルがいなかったので、そういう称号をつけないとっていうのがありました。逆に俺、ももクロよりぱすぽ☆のメンバーに嫌われてるんじゃないかって思いますけどね、無茶苦茶やってたんで。

――それぐらい追い込んだ。

あのときはマジで追い込みましたね。ライブ終わった直後に「まだライブやるぞ」って言ってみたり。足ボロボロになって靴とか脱いでるんですよ。「まだお客さんいるからもう1本ライブできる」って無理やり3曲やらせたり。

――それはさらに予約を積むため?

そうです(キッパリ)。盤石にするために。あのときは鬼でしたね。でも、どれだけ嫌われようがどれだけ事務所からクレームがこようが、ぱすぽ☆で結果を出さないと俺も終わると思ってたんで。

それがあったおかげで、こうやって40歳までこの業界でご飯を食べさせていただけましたし、感謝してますね。ももいろクローバーのメンバーにも感謝しかないんですけど、ぱすぽ☆のメンバーにもホント感謝しかないです。

――ただし、さんざん追い込んできたからメンバーからは嫌われている可能性が高い(笑)。

死ぬほど嫌われてるんじゃないかな(笑)。

――当時、武器のない者が結果を出すにはそれくらいやるしかなかったんだろうなとは思います。

そうですね、すごい時代でした。 

ももクロ vs. ぱすぽ☆

――あの頃、ももクロのメンバーがぱすぽ☆を異常に意識してたんですよね。

そうなんですかね?

――ボクが忘れられないのは、百田夏菜子さんと話してるときにPASMOと間違えて「ぱすぽ」って言った瞬間に、「はぁ!? そっち側なんですか!!」みたいな感じでものすごい詰められたことありますよ。

嫌いだったんだろうな、あの頃。そりゃそうですよね。

――一緒にやってた人がライバルみたいなグループのスタッフになってオリコン1位を取ったら、そりゃ気にしますよ。

ふつうにももいろクローバーのインストアイベントの隣でぱすぽ☆がやってて、「あいつらには絶対負けねえぜ」って言ってた翌月にあっちでやってるわけですから。

「マジで全員ガン飛ばし合ってました」「スタッフ同士も当然バチバチ」 AKBやハロプロのひしめくアイドル戦国時代の舞台裏でFKDが目にしたものとは 聞き手:吉田豪_5

ももクロとぱすぽ☆ってどっちにも玉井がいて、ももクロの玉井詩織とぱすぽ☆の玉井杏奈がいるんですよ。それでぱすぽ☆の握手会のレーンを並べるときに「はい、根岸愛ここでーす、玉井詩織は……」って言っちゃったことがあって、すごい凍りついて。あんにゃ(玉井杏奈)に壮絶に睨まれて、「殺すぞマジで」みたいな顔されて(笑)。

――うわー!

いま考えれば完全タブーじゃないですか。こっちの現場の人間が翌月、何食わぬ顔であっちって。しかも一番取るとかやってるわけですよ。そりゃ気分悪いですよね。でも、それをやったからアイドル戦国時代はおもしろかったんじゃないですか?

僕、最後のももクロ現場はTIFの1回目(2010年8月7~8日)です。そのときにぱすぽ☆も出てて、その翌週にぱすぽ☆と契約したんですよ。だから完全裏切り者ですよね。それもありながら、実はさくら学院にも関わってたという。

――そうだったんですか!

さくら学院、ユニバーサルから出してたじゃないですか。エビ中も最初やってましたし、アップアップガールズ(仮)の最初の『Going my ↑』の歌詞は俺ですし。だからあの頃いろんなアイドルユニットのいろんな曲を作りまくって、とんでもねえヤツですね。楽しかったですよ、お金はなかったですけど。 

ぱすぽ☆で1位取った翌週にたまたま藤下さんに会ったのかな、「おまえ、やり切ったね」って言われてすげえうれしかったのを覚えてます。トップに立つ人って下っ端にそうやって声をかけてくれるんだって思いましたね。

――藤下さんは別格ですよね。

音楽業界で一番お世話になった方かもしれないです。あの人が好き勝手やらせてくれなかったら……そりゃ社長になられるわって思いますね。あんなにすごい人、あとにも先にも芸能界でお会いすることないと思います。川上さんは川上さんでものすごい方だしめちゃくちゃ尊敬してますけど、この歳になってわかる藤下さんのすごさはホントあります。

目標を見失ったぱすぽ☆

――ぱすぽ☆はオリコン1位になったものの、それがちょっと重荷になった部分はあるのかなって思いましたけどね。最初の勢いがすごすぎて、どうしても過去の自分たちと比較され続けたから。

そうですね、それは僕も……。1位を取ったこと自体は正解だったし、ああしないと上には行けなかったと思うんですけど、「で、これからどうする?」っていう。メンバーもそう思ってたかもしれないです。ここから先、何したらいいんだろうとか。 

「マジで全員ガン飛ばし合ってました」「スタッフ同士も当然バチバチ」 AKBやハロプロのひしめくアイドル戦国時代の舞台裏でFKDが目にしたものとは 聞き手:吉田豪_6

――いきなり結果を出しちゃったから。

「どうしよう?」が正解ですかね。だから2枚目、3枚目、アルバムまではなんとか乗り切れたんですけど、そこから先はホントにわかんなかったです。いまでもその答えは出てないですし、一番取った人ってそのあとどう生きていけばいいんだろうっていうのは人生のテーマですね。

――ちょっとずつ上がっていくのが物語としては一番やりやすいですよね。

きれいですしね。いま売れてるようなアイドルさん、たとえばBiSHさんなんてホントにそれを地でいって、いいところで解散してっていうのはさすがだなって思いますね。

――ぱすぽ☆とはどんな感じで離れたんですか?

そのときはユニバーサルミュージックとの契約が終わったんです。そういう契約だったんですよ、A&Rは。契約更新されるかなと思ったらしてくれなかったんで(笑)。そのまま他の人に引き継いで担当を外れて、ホントそれだけですね。

まあ、これが自分の実力なんだなっていう。人として足りない部分が多すぎたので、すごく納得もしてます。いまでもユニバーサルの方とは仲いいですし、去年CDも出させてもらったんですよ。10年経ってちょっとは成長できたのかなって思いました。 

第4回に続く

取材・文:吉田豪
写真:小山田恵太 

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福田幹大

ふくだ かんだい

1981年 香川県高松市出身。音楽プロデューサー、音楽ディレクター、福田うまる名義で作詞家、作曲家、編曲家を行う。ももいろクローバー(現在、ももいろクローバーZ)、ぱすぽ☆、吉川友、Doll☆Elements、sendai☆syrup、ZYUN.、Trefle、EMERGENCY、デジモンアドベンチャーtri.シリーズ、ReVdol!を過去に担当。 現在は株式会社テンタイ AMP事業部 責任者 兼音楽プロデューサー。泡沫のクロワジエールの楽曲ディレクターとしても活動中。

  • 株式会社テンタイ
  • 泡沫のクロワジエール

吉田豪

よしだ ごう

1970年、東京都生まれ。プロ書評家、プロインタビュアー、コラムニスト。編集プロダクションを経て『紙のプロレス』編集部に参加。そこでのインタビュー記事などが評判となり、多方面で執筆を開始。格闘家、プロレスラー、アイドル、芸能人、政治家と、その取材対象は多岐にわたり、さまざまな媒体で連載を抱え、テレビ・ラジオ・ネットでも活躍の場を広げている。著書に『人間コク宝』シリーズ(コアマガジン)、『聞き出す力』『続聞き出す力』(日本文芸社)、『サブカル・スーパースター・鬱伝』(徳間書店)、『吉田豪の空手★バカ一代』『吉田豪の”最狂”全女伝説』『吉田豪と15人の女たち』(白夜書房)、『書評の星座 吉田豪の格闘技本メッタ斬り2005-2019』(ホーム社)など。

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