第2位:『ソドムの市』(1976)
定番のタイトルではあるが、やはりあの悪趣味映画『ソドムの市』(1976)に登場する、4人のファシストは外せまい。
大統領、大司教、公爵、最高判事の4名からなる邪悪なファシストたちは、町から集めた大勢の美少年、美少女たちに対して、筆舌に尽くし難い拷問と凌辱の限りを尽くす。
序盤4人が「お前たちを我々の性欲に奉仕する奴隷として扱う」と高らかに宣言した通り、若い男女らは様々な方法により徹底的に尊厳を踏みにじられ、倒錯的な欲望のはけ口とされる。「母親を殺された少女が悲しみのあまり号泣し始めた途端、その泣き顔を食い入るように見つめ出す」ファシストらのウキウキとした表情は、名演技であり、そして大変不愉快だ。
全編通しておよそろくでもない一本だが、特に第3章〝糞尿地獄〟では、文字通りの地獄的光景が繰り広げられるため要注意。
一応、単なる悪趣味映画というわけではなく、時折挟まれるファシストらの台詞や登場人物らの配置からはメッセージ性を感じるものの、それでもやはり過激には違いない上、シンプルに気持ち悪い。
決してつまらないというわけでないにせよ、以上の理由から不特定多数へのオススメはいたしかねる。