『Shangri-La』は“スマッシュヒット”だから根強い人気になった

――そういった場(フェスなど)での『Shangri-La』のような誰もが知るヒット曲と、現在進行系の楽曲がシームレスに繋がる構成も、電気のライブの魅力だと思います。

卓球 『Shangri-La』みたいに、ほどほどに売れた、ほどほどに認知度のあるスマッシュヒット(注:ヒットではあるが、メガヒットには及んでいないこと。ちなみに『Shangri-La』は50万枚以上を売り上げている)だと、「根強い人気」になっていくという(笑)。ヒット曲が何十曲もあれば別だけど、一曲だけ突出したメガヒットがあると、そこに引っ張られちゃうんで。

“『Shangri-La』は“ほどほどに売れた、印象に残る超でかいファール”だからいい”。電気グルーヴが語るライブの秘技!_3

――いわゆる一発屋のような捉え方はされてしまうと。

卓球 だから、よく言えばシングル以外にも代表曲があるグループ、悪く言えばシングルにヒット曲がないという側面が電気にはあって。

 一発屋すらいってない、半発屋みたいな。

卓球 印象に残る三振みたいなもんだよな。

 超でかいファールみたいな。

卓球 珍プレーで語り継がれる感じの、そういう記憶の残り方(笑)。

 そういう印象の方が、あとあと使い勝手が良い(笑)。それにメガヒット曲があると、それをライブでやらなかったらやらないで、そこに意味が出ちゃうし。

卓球 ウチらも、もういい年でキャリアがあるので、「ヒット曲以外も聴いて欲しい!」みたいな色気も最早ないし。だからもったいぶらないで、さっさと前半でやっちゃうことが多い。

 アニマル浜口が出てきてすぐ「気合だ気合だ!」ってやるのと一緒で(笑)、ちゃんと求められるものをやってから、あとは自分たちのやりたいことをやるというかね。

卓球 ぴあアリーナMMでも『Shangri-La』の出番は早いかもしれない。溜めて溜めてついに出た!っていうタイプの曲でもないから。