「限界まで人力で作られる」奇跡の特撮人形劇の制作現場
西本さんの案内で、台北から新幹線で一時間半ほどの雲林県にある本社スタジオと、土庫スタジオの2か所の撮影現場へお邪魔しました。
スタジオに到着して真っ先に目に飛び込んできたのは、特撮ならではの“大爆発シーン”。
「霹靂布袋劇」が日本の人形劇と違う最大の特徴は、やはりこの激しいアクションシーンです。『Thunderbolt Fantasy 東離剣遊紀3』でも、そのメイキングの一部がインターネット上で公開されています。
西本さんによれば「爆発と撮影のタイミングや角度を合わせるのはプロでも難しい」とのことで、爆発時に出た煙を風で飛ばしながら、何度も撮影を繰り返していました。
爆発の迫力に負けず劣らず、舞台の上で軽やかに立ち回る人形たちは、まるで魂が宿ったように生き生きとして見えます。それらを動かすのは、熟練の技を備えた人形師たち。撮影現場の花形ですが、主役クラスの人形を担当するまでには、少なくとも15年以上のキャリアが必要になるのだそう。