ハマるポイント3:的を射た“リアル”な婚活アドバイス

結婚詐欺師として、老若男女問わず虜にしてきた城崎。そんな彼が下呂にするアドバイスは、どれも的を射た、リアルの“婚活”でも活きるアドバイスだ。

例えば初対面のとき下呂が「本当は結婚したい」という気持ちを隠していることを瞬時に見破った。

その上で「本気でそういう人(結婚相手)と出会いたいなら、まずは自分の本気を曝け出すことだね」「みんなそうやって理解し合ったり衝突したり、ボロボロになりながら最高の相手を見つけてんの」と、“取り繕った偽りの自分”のままでは、大切な結婚相手など見つけられないと指摘したのだ。

怒涛の逆張り展開が話題。少年ジャンプ+に連載中の“婚活バトルストーリー” 『マリッジトキシン』がアツい_8
第1話 51ページ/城崎の鋭い指摘

また、『王子様作戦』の第一歩として最初の依頼を受けた際、城崎は下呂に「婚活の基本は『相手の気持ちをとことん考え抜くこと』」と伝える。

“婚活”を意識しすぎたがゆえに“結婚すること”だけを意識して、相手の気持ちを無視してしまわないようにと事前にアドバイスするのだ。

怒涛の逆張り展開が話題。少年ジャンプ+に連載中の“婚活バトルストーリー” 『マリッジトキシン』がアツい_9
第5話 5ページ/城崎が下呂に伝えた“婚活の基本”

“結婚に対する努力”ではなく、“目の前にいる人に向き合う努力”をした結果こそが、“結婚”という最終的な目標に繋がる。

城崎のアドバイスには、婚活に限らずハッとさせられることがしばしば。婚活中の人はもちろん、結婚を意識したことのない人でも頷いてしまう言葉が溢れているのだ。

ブレない軸の上で繰り広げられる予想外の展開

下呂と城崎が依頼を受け、敵と対峙することによって繰り広げられる壮大なバトルアクションは、ヒロインを助けるために闘うヒーローの華々しいストーリーかのように思える。

しかし、あくまでも殺し屋が結婚相手を探す“婚活”がテーマの軸であり、ストーリーが進む中、そこはしっかりとブレることはないのが本作の魅力だ。

そのブレなさこそが、唯一無二のジャンルに期待が膨らむ大きな理由であり、連載からわずか3ヶ月で常に曜日別のランキングで上位を取り続けるという結果に繋がっているのだろう。

物語が進むにつれて登場するユニークなキャラクターと、『王子様作戦』によってどんどんと魅力的な一面が見えてゆく下呂と城崎のタッグが繰り広げるストーリーから、今後も目が離せない。

文/瑞姫

マリッジトキシン 1
著者:依田 瑞稀 原作:静脈
怒涛の逆張り展開が話題。少年ジャンプ+に連載中の“婚活バトルストーリー” 『マリッジトキシン』がアツい_10
2022年8月4日発売
550円(税込)
新書判/226ページ
ISBN: 978-4-08-883213-5
数百年続く殺し屋『毒使い』の青年・下呂。裏稼業に身を置き、女性が苦手な彼にとって結婚はするべきではないものだった。しかし、『毒使い』の血を絶えさせないため実家は彼の妹に対し、強制的に跡継ぎを産ませることを通告。そんな時、下呂は仕事のターゲットだった結婚詐欺師・城崎と出会い…!? 「──そんな提案、初めて」結婚詐欺師をアドバイザーにした殺し屋の婚活が始まる! 目指すは最高の結婚…世界一ハードな婚活バトルアクション!!
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