何度もリピートした『トゥルーマン・ショー』
駅前のレンタルビデオショップでクラシック映画の魅力にハマり、「名前は聞いたことがあるけど見たことはない」作品の数々をレンタルしていた中学生時代。
その中でも複数回リピートした作品のひとつが『トゥルーマン・ショー』(1998)だ。
小さな島の保険会社で働くトゥルーマン・バーバンク(ジム・キャリー)。生まれたときから生活のすべてをリアリティ番組「トゥルーマン・ショー」として世界中に生放送されている。
家も友達も生きる世界すべてがセットの中。
そのことに気づいたトゥルーマンが、自分の足で外の世界へ向かっていくというストーリーだ。
撮影当時、ジム・キャリーは人気絶頂のさなかで、初のコメディ作品以外での主演だった。かつ、予算の限られた中でのオファーだったが、プロットを読んだジムが「最も優れた脚本」と称えて出演を決めたという。
シンプルな設定ながら伏線を上手く絡める脚本の面白さはもちろん、ジム・キャリーのアニメチックな顔芸やウィットに富んだキャラクターが、要所要所で緩衝材のようにはたらき、終始明るい気持ちで見ることができる。
疲れたときに見ると元気をもらえる作品ランキングがあったら、代表格になるような存在だ。