「スカイダイビングしながらエッチするのと同じ」
──VRセックスのメリットとデメリットは、それぞれどんな部分にあると思いますか?
メリットに関しては、女性の場合、現実のセックスにつきまとう身体的な暴力や妊娠、身体的負担などのリスクを気にせずに楽しめることが大きいですかね。肉体にコンプレックスがあって、なかなか自分をさらけ出せない人でも、アバターなら自分の理想の姿を作って、性行為を楽しむことができる。
デメリットでいうと、子どもが産めないことと、現実のような強い感覚を感じることが難しいことですね。
──実際に、バーチャルの中でも触れられているような感覚はあるんですか?
あります。特に、普段からメタバース空間で日常生活を送っている人たちにとっては、実際に触れられているような感覚を覚えることがあります。その現象を「ファントムセンス」などと呼ぶんです。
──ファントムセンスとは、具体的にどういった現象なんですか?
たとえば、事故などで手足を失った人が、存在しないはずの部位に痛みや感覚を覚える「幻肢痛(ファントムペイン)」に近くて、VR空間の中でも、実際に触られてないのに触覚や温度、痛みなどを疑似的に感じる現象のことです。VRを日常的に使っていると、アバターの身体に触れられただけでも、ざわざわするような感覚が芽生えてくるんですよ。
──なるほど。ただ、バーチャルセックス自体、難易度はかなり高いのでは?
めちゃくちゃ高いので、普通の人がいきなりやるのは難しいと思います。VRゴーグル自体が重いし、なれない人は激しく動いていると10分ぐらいで「VR酔い」で気分が悪くなっちゃうし、集中力も切れる。スカイダイビングしながらエッチしているようなもんだと思っていただければ(笑)。
──それはかなりの難易度ですね。
私はメタバースの世界に慣れているので、どんな体位でもできますが、慣れてない人だと相当難しいと思います。
後編に続く
取材・文/木下未希












