審査をエンターテインメントにできるかがカギ

2015年に復活したM-1は歴代王者9人で審査員を固めたが、この形は一度きり。翌年には松本人志、オール巨人、上沼恵美子ら超大御所を含む布陣へ変わった。

であるなら、キングオブコントでも、2015年から2020年まで審査員を務めたバナナマン・設楽統や、さまぁ~ず・大竹一樹の復活があっていいはず。二人には、名前が審査席にあるだけで番組を引き締める力がある。

優勝こそしていないものの、ニッポンの社長と並び、歴代最多タイとなる6回の決勝進出を果たした、さらば青春の光・森田哲矢もおもしろい。誰よりもキングオブコントで負けてきた男が、後輩たちのネタに何点をつけるのか。それ自体が見たくなる。

さらに、ピン芸人のバカリズムという選択肢もある。キングオブコントにはピンで出場できないが、審査員まで出場資格に縛られる理由はない。実際、M-1でも、漫才師ではない落語家の立川談志や立川志らくが審査員を務めてきた。

バカリズムの審査なら出場者も納得のはずだが… (C)産経新聞社
バカリズムの審査なら出場者も納得のはずだが… (C)産経新聞社
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『R-1グランプリ』で4度決勝へ進み、現在は審査員。テレビコントや脚本でも結果を残すバカリズムなら、歴代王者と違う角度の視点を持ち込める。何より「バカリズムは何点をつけるのか」「誰を評価するのか」を見たくなる。

敗者復活戦を始め、審査員を7人にすれば、M-1の「形式」は取り入れられる。だが、M-1を国民的な番組にしたのは、出場者だけでなく、審査員の一言や一点までドラマに変えてきた番組づくりだ。

7人の席をさらに歴代王者で埋めるのか。それとも、視聴者が点数を見たくなる人物に託すのか。その人選は、キングオブコントがM-1の形だけを追うのか、審査まで含めた独自のエンターテインメントを作れるのかを示す選択になりそうだ。

文/ライター神山