「老後の楽しみにと思っていたのにうれしい誤算」
日本にモルックを広めた小児科医の八ツ賀秀一さんも、参加者の1人として会場にいた。18年前、フィンランド留学中にモルックと出会った。帰国後には、日本モルック協会を立ち上げ、モルック体験会や大会を開いて少しずつ広めてきた。八ツ賀さんは「最初は、老後の楽しみに、モルックで遊べる仲間が増えたらいいな、という思いでした」と話す。
八ツ賀さんによると、日本でモルックの人気が爆発したのは2019年ごろ。お笑いコンビ「サンドウィッチマン」の富澤たけしさんがテレビのロケでモルックを体験し、その面白さを「さらば青春の光」の森田哲矢さんに勧めたことがきっかけだった。森田さんはその後、体験会に参加し、2019年には世界大会にも出場。自身でも積極的に発信し、モルックがテレビなどで取り上げられるようになっていった。
これに対し、八ツ賀さんは「こんなに急に広まるとは思っていなくて……正直手がまわっていません」と笑う。近年のモルック人気を感じるのは、体験会が満員になったり、公式大会の申し込みが数分で埋まるときだという。
今では、自治体の地域おこしや学校、介護施設などでのレクリエーションでもモルックは大人気だ。2025年に行なった協会の調査によれば、国内で過去に一度でもモルックをしたことがある人は約362万人。毎週末のように、日本のどこかでモルックの大会が開かれているそうだ。
「ガチ勢」も「エンジョイ勢」も、どちらも必要だと八ツ賀さんは考えている。好きなように、自由に楽しめることこそが、モルックらしさなのかもしれない。
「自分が好きになったモルックを、みんなが楽しんでくれているのがうれしいです」













