短期転売、現行の税率約40%→最大80%に?

国土交通省がこのたび公表した、令和9年(2027年)度税制改正要望が話題を呼んでいる。「新築マンションの価格高騰への対応に係る所要の措置」という項目がはじめて登場したのだ。

要望事項には近年の新築マンション価格の高騰について「実需に基づかない投機的取引が一因である」として、「必要な対応を検討し、所要の措置を講じる必要がある」と記してある。

具体的な内容はまだこれから詰めるとしているが、与党内では購入した新築マンションを短期間で売却した場合の利益にかかる税率を70%から80%近くまで引き上げるべきだとの意見も出ているという。

現在、新築マンションは所有期間に応じて5年超を「長期保有」、5年以下を「短期保有」と区別しており、長期保有の場合、売却益にかかる税率は約20%となっている一方、短期保有になると約40%と倍増する。これを最大で80%とするというのだから、穏やかではない。

東京都心のマンションを狙い撃ちに

「これは東京都心のマンションを狙い撃ちにしたものですよ」と語るのは大手デベロッパーの社員、A氏。

マイホームの場合、売却益の3000万円まで控除する仕組みがあるため、これらの税率は3000万円を超える利益にのみかかる。

販売価格が低い地方や郊外ではそもそも3000万円を超える利益が出ることが稀なため、平均価格が1億円を超えるような東京のマンションの売買を想定していることは明らかだという。

東京都心のマンションが”狙い打ち”に
東京都心のマンションが”狙い打ち”に
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仮に5000万円でマンションを購入し、1億円で売却したケースを考えてみよう。

自宅として利用し、3000万円特別控除の要件を満たすケースとして単純計算すると、長期保有の税額は約400万円、短期保有の場合は約800万円で、実に400万円の差が出る計算となる。

ここからさらに税率が上がれば、短期での売却を躊躇する人も出てくるだろう。