「自民党の裏金と違って、違法ではないんだから」
「総選挙の支払いを、10億円あまり踏み倒していいのか。答えはノーだろう。(中略)完済することで精いっぱい」
中道の分裂が正式に決まった9日、小川淳也代表は事実上の解体が決まった党が11億円以上の政党交付金を受け取ることについての見解を問われ、こう理解を求めた。
1人を除いて全員が離党し、立憲出身者は新党を立ち上げ、公明出身者は公明に復党する見通しとなった中道。1人がしばらく中道に残って形式上存続するのは、資金面の整理などの残務があるからだ。
「今年、中道に交付される政党交付金は4回分で、計約23億4000万円。そのうち約11億7000万円は10月、12月の交付分なので、このまま党を存続させておけば交付されるのです」(全国紙政治部記者)
中道の分裂にあたっては、公明出身者のみが離党し、立憲出身者が中道に残る案もあったが、それでは中道に交付される政党交付金の扱いをめぐって立憲系と公明系が揉める可能性もあったため、両党の出身者がいずれも離党するという「対等な形」をとることになった。
そのうえで、形式的には中道を存続させて、年内の残りの政党交付金11億7000万円を受け取れるようにし、そのほとんどを衆院選で生じた支払いのうち、猶予されている分の支払いに充てるというのだ。
これに対して、世間から「解党するのに政党交付金をもらうなんて」と批判が集まっているが、立憲出身の中道関係者は「背に腹は代えられないし、自民党の裏金と違って違法ではない。立憲系は議席も失い、資金面でも次の衆院選までに干からびそう。これ以上、弱い者いじめしないでほしいよ……」とぼやく。
資金をめぐる話題は政党交付金だけにとどまらない。中道は5月から7月まで、落選者の支援や党幹部の地方遊説などのために実施したクラウドファンディングで約1億円を集めたが、資金を集め終えてから1カ月あまりで分裂という事態に陥ったことにも、党内からは危機感が漏れる。
「せっかく1万人以上が協力してくれたのに、イメージが悪すぎる。クラウドファンディングで支援してくれた人たちが納得できるように、何らかの対応をしないと、今後の選挙にも響いてしまうし、今後の寄付も求めづらい」(中道の落選者)
小川氏は9日の会見で、返金を求める支援者には「誠意ある対応をしていきたい」と説明している。一方、党内からは、資金難を理由にこうした声も聞かれる。
「中道が惨敗してからは、民主党時代から使っていたビルの党本部部分も縮小して、お金を支払わなくて済む議員会館をなるべく使うようにしたり、党本部の電気を一部消したり、シニア職員の契約更新をやめたり……。
切り詰めるところを極力切り詰めても、全然資金が足りないので、一度受け取った寄付金をなかなか簡単には返せない。党が事実上解体されても、落選者の活動支援に使わせてほしい」(中道関係者)













