夜パフェ業態も買収した壱番屋
壱番屋は国内での戦い方も変化させている。カレーレストラン以外の業態に力を入れ始めているのだ。
この会社の特徴の一つは、フランチャイズ比率が高いことだ。2026年2月末時点で全国に1205店舗ある「ココイチ」のうち、1087店舗がフランチャイズ加盟店だ。90%以上を占めている。
壱番屋はラーメン、つけ麺、もつ鍋、ジンギスカン、夜パフェ、スパイスカレーなど2020年以降は様々な業態を買収してきた。繁盛店をグループ傘下に置き、壱番屋のもとで店舗運営ノウハウを蓄積。将来的にはフランチャイズパッケージ化して既存のFCオーナーに出店してもらい、全国展開するという道筋を描きやすい。
2023年に買収した「麺屋たけ井」は、関西に8店舗を出店していた。2026年2月末には直営店が12店舗、フランチャイズ加盟店が2店舗まで拡大している。しかも、フランチャイズ加盟したのは「ココイチ」のFCオーナーだ。
一方、「ココイチ」は度重なる値上げで、客数の減少が課題になっている。2025年度の平均客単価は1259円であり、客数は前年比で3.5%減少した。この年の営業利益は計画を下回ったが、その理由として客数が想定を下回ったことを挙げている。
「ココイチ」は9月1日から深夜料金の導入やトッピングの値上げを実施したものの、客数が減っている以上、価格改定によって国内収益を押し上げる余地は限られている。一方、ラーメンなど新業態事業の2025年度の売上高は前年比36.4%の増加であり、成長性は高い。主力の「ココイチ」、海外事業に次ぐ第3の事業として伸びしろに期待できるわけだ。
一方で、壱番屋がカレー以外のブランドを増やすにつれ、ハウス食品が壱番屋を子会社化した当初に期待していた「日本式カレーの拡大」というシナジーから、事業ポートフォリオが広がっているのも事実だ。
壱番屋がM&Aによって事業領域を広げれば広げるほど、ハウス食品のカレーとは関係のない外食事業を抱えることになるわけだ。













