「この女性の流出動画はこちら」…一般人の“晒し”を装う巧妙な手口
「美人花嫁さんが実は“人妻作品”にデビューしていた」
「一夜ですべてが終わってしまったコンカフェ嬢さん」
「港区の高級デンタルクリニックで働く女性がアダルト出演を特定されてしまう」
これらはSNS上に流れてくれば、思わず目を止めてしまいそうな文言だ。
あたかも「実在する花嫁が過去にアダルト作品へ出演していた」「コンカフェ嬢や高級デンタルクリニックで働く女性の性的な動画が流出した」と思わせるような投稿だが、実際にはそうした設定そのものが“フェイク”であるケースがある。
目的は、投稿を見たユーザーを成人向けコンテンツの販売サイトへ誘導することだという。アダルトメディアに詳しいライターの倉田達也氏に聞いた。
「Xで拡散されることが多いですが、InstagramやThreadsなどでも見かけます。目を引く投稿をしたうえで、ツリー投稿などに『この子の○○な動画を見たい方はこちら』とURLを貼り、同人AVサイトへ誘導する流れです。
実在する美人花嫁やコンカフェ嬢などの流出映像であるかのように見せていますが、実際に販売されているのは、出演者が制作側の了承のもとで撮影した成人向け作品だったりするわけです」
倉田氏によれば、このように「一般女性の私生活が晒された」と思わせて注目を集める手法を、業界の一部では“晒しフォーマット”と呼んでいるという。
「昔から似たような手法はありましたが、最近はとくによく見かける印象があります。かなり巧妙に作られている投稿もあります。『自分だけが見つけた』『表には出ていない動画を発見した』と思わせるような演出で、ユーザーの好奇心を煽るんです」
もっとも、こうした投稿は、視聴していない動画の料金を突然請求する「架空請求」とは性質が異なる。販売先にあるのは実際の成人向け作品であり、問題はそこへ至るまでの宣伝に虚偽のストーリーが使われている点にある。
さらに今年7月には、実在するニュースサイトの記事を装ったとみられる投稿まで拡散した。
倉田氏が続ける。
「女性アスリートの性的搾取問題を扱ったニュース記事のような画像が作られ、そこに登場する女性が実は同人AVに出演していた、という形でX上に投稿されていました。かなり多くの人に閲覧されていて、その後、『有料サイトへの誘導を目的にした投稿だ』などと指摘するコミュニティノートも付いていました」
コミュニティノートはX社自身による違反認定ではなく、利用者が協力して投稿に背景情報を付加する仕組みだ。
それでも、ニュース記事の体裁を利用することで投稿の信憑性を高め、成人向けサイトへの誘導につなげる手法が使われていたことになる。そして、こうしたSNS上での集客が、売り上げに大きな影響を与えるという。













