半径約100メートルで6件の不審火…最後は住宅に延焼
一連の不審火は、半径約100メートルの範囲で発生していた。逮捕の経緯と捜査状況を社会部記者が解説する。
「警視庁は防犯カメラの映像や目撃情報などから、土田容疑者の関与が浮上したとしています。被害女性との間に過去のトラブルは確認されていません。
逮捕後、自宅からはライターが押収されました。土田容疑者は当初、容疑を否認していましたが、現在は黙秘しています。残る5件の不審火についても、警視庁が関与の有無を調べています」(社会部記者)
最初の不審火は8月24日未明に発生した。住宅の壁に貼られていた特定の政党ポスターが2件相次いで燃えた。被害に遭った70代の住民・Aさんは、当時の状況についてこう話す。
「最初に家の外でポスターが燃えていたのは、24日に日付が変わった頃だったと思います。このときは、発見した方がペットボトルに入れた水などを使って消火してくれました。その後、深夜2時ごろに再び別のポスターが燃やされ、今度は消防隊がホースを使って消火してくれました。
火事が起きてからは、消防車のサイレンが聞こえるたびに『また、うちじゃないか』と不安になっていました。土田容疑者が逮捕されたことで、まずはひと安心です」
その後、約10日間にわたって不審火による被害は途絶えていたものの、9月3日午前3時30分ごろ、別の住宅の玄関先にあった木製の置物が焼失。漬物石を入れていたガラスケースやプランターも被害を受けた。
土田容疑者宅のすぐ近くに暮らす80代の住民・Bさんは、不審火が起きる前から近隣の騒音が気になっていたという。
「2~3日前から、夜中になると、男性同士がもめて騒いでいるような声が聞こえて、眠れなかったんです。火災が起きたときには、『ドーン』という爆発音のような音がして、火元に向かってバケツリレーのように消火活動が行われていました。
翌朝、現場を見に行く途中、堂々とくわえタバコをしながら歩く、奇抜な格好の中年男性とすれ違ったんです。『火事が起きたばかりなのに危ないな』と思ったので、記憶に残っていました。後から、その男性が土田容疑者だったと知って驚きました」
そして翌4日未明には、5時間足らずの間に、さらに3件の不審火が相次いだ。前出の社会部記者が当時の状況を説明する。
「午前0時50分ごろ、自動販売機が燃えているのを近くのコンビニエンスストアの店員が発見し、初期消火にあたりました。午前2時20分ごろには、住宅前に停められていた自転車のカバーが燃え、パトロール中の警察官が発見して消火しています。
さらに午前5時14分、『立木が燃えていて、家に燃え移りそうだ』と近隣住民から119番通報がありました。火は木造2階建て住宅に燃え移り、当時2階にいた81歳の女性は、隣家の住民によってベランダから救出されました。女性は顔にやけどを負い、病院に搬送されています」(前出・社会部記者)













