事件現場となった歯科医院は今…
Eさんは、別の女性患者への事件が発覚した後、姉に被害を打ち明け、母親を通じて警察に相談。捜査では、原田被告のスマートフォンから事件に関連する動画が確認された。
動画には目隠しに使ったタオルに体液をかける様子も記録されていた。
また、8月31日の事件に先立ち、同年7月にもEさんに対する別の行為があったとされる。矯正治療費を貯めて来院したEさんは、当初、原田被告から指示された「舌の運動」をしていたものの、途中から続けることを渋るようになったことも法廷で明らかにされた。
法廷では、Eさんが「できるだけ長く懲役に行ってほしい」と処罰を求め、母親も「絶対に許すことはない。重い罰を望む」と訴えていることが明らかにされた。
検察は、2025年7月の行為についても8月中に追起訴する見通しで、このほかの事件を追起訴するかどうかは今後判断するとしている。
事件の舞台となった歯科医院を訪れると、建物は残っているものの、テナント内はすでに空になっていた。近隣住民の50代男性によると、事件後も年度が変わるころまでは、治療途中の患者への対応が続けられていたという。
「事件後も奥さんを中心に、女性スタッフだけで患者さんの治療に対応していたみたいです。営業を終えたあとは、工事業者や中古品の買取業者など、いろんな業者が出入りしていました。歯医者は設備が多いので片付けに時間がかかり、内装の解体が終わったのは7月末でした」
60代の患者は「本当に何してくれてんだよ」
同院に10年以上通い、事件発覚後も閉院まで治療を受け続けた60代女性は、患者への対応を続けた妻を気遣う一方、長年信頼してきた原田被告への複雑な思いを打ち明けた。
「原田先生は、優しくて気遣いもあって、治療に不満を感じたことはありませんでした。腕がいい歯医者さんだからって、周りの人にも勧めていたくらいです。
奥さんは、事件後も休まず仕事を続けて、気丈に振る舞っていましたよ。大変だろうなと思っていましたが、それでも投げ出さず、最後まで残って患者さんの治療を続けてくれました。
正直、私は医院がなくなって困っています。治療自体はちゃんとしてくれていたので、本当に何してくれてんだよという感じですね」
女性は事件を知った当初、長年信頼してきた原田被告をめぐる報道を、すぐには受け止めきれなかったという。
「私自身、ずっと通っていて治療中に目隠しをされたことは一度もありませんし、周りの患者さんからも目隠しをされたという話は聞いたことがありませんでした。
だから、被害に遭った方にはわざわざ目隠しをしていたと知って、そういう目的があってやっていたのかなと思うとショックです」
10年以上通った患者から「腕がいい」と周囲に勧められるほど信頼されていた原田被告。その一方、法廷では5人の女性患者に関する起訴内容を認めている。検察側はさらに別の行為についても追起訴する見通しで、審理はなお続く。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













