なぜ「内容を複製しただけ」のサイトが作られるのか
今回の偽サイトについて、県は作成目的を特定できていない。現段階で確認されているのは、県の公式ホームページに掲載された文章や画像などを複製したサイトで、直ちに金銭やパスワードをだまし取る仕組みが見つかったわけではない。
県は被害のリスクと確認状況について、こう説明する。
「現時点で確認している偽サイトは、本県公式ホームページの掲載内容をそのまま複製している状態であり、個人情報の入力を求める仕組み(フィッシング詐欺)等、悪質性の高い挙動は確認されておりません。また、回答時点で県民等から被害を受けたとの報告は寄せられておりません」(前同)
ただし、現在は公式サイトをコピーしているだけに見えても、今後も安全とは限らない。サイトの内容を後から書き換え、個人情報やクレジットカード情報の入力画面を設置したり、偽の申請、給付金、税金の納付などに誘導したりすることも技術的には可能だ。
公的機関の名称やデザインを使うことには、閲覧者を信用させやすいという特徴がある。警察庁は2026年2月、首相官邸など政府機関を装った偽サイトが確認されているとして注意喚起した。「政府公認」「政府が保証」などの表現で信用させ、投資への参加や個人情報の入力を求める手口も確認されているという。
警察庁によると、フィッシングでは官公庁や企業などを名乗るメール、SMS、検索サイト上の広告などから偽サイトへ誘導する手口が使われる。正規サイトに似たドメイン名が付けられ、メールに表示される送信者名も偽装できるため、画面や送信者名だけで本物かどうかを判断するのは難しい。
フィッシング対策協議会に寄せられた2026年6月のフィッシング報告は7万2370件。重複を除いたフィッシングサイトのURLは4万2241件に上り、前月から1329件増加した。偽サイトが大量かつ短期間に作られる状況が続いている。













