投票率が低ければ与党が有利に
では今回、仮に投票率が過去最低を更新した場合、それはどの政党に有利に働くのか。
「一般的には、基礎票を持つ割合の大きい与党が有利になります。とくに参議院選挙は政権選択選挙ではなく、衆院選より投票率が下がる傾向があります。他方で、政権交代に直結しない分、有権者が“罰を与える”という意思表示をしやすい場でもあります。
たとえば1995年の参院選では、投票率は44.5%と過去最低を記録しました。当時の与党は自社さ連立政権でしたが、比例区での得票率は5割を下回っており、総有権者の約4分の1の信任しか得られなかったことになります。これでは政権の“政治的正当性が欠如している”とみなされても仕方ありません」
今回のように、投票日が話題になることはあっても、それ自体が投票率や結果を大きく左右するとは限らない。結局のところ、有権者を動かすのは、「この一票で何かが変わるかもしれない」という実感なのだろう。
たとえ真夏の3連休でも、未来を他人任せにしないために、国民の一人ひとりが選挙に向き合う必要がある。
取材・文/集英社オンライン編集部