「ニセ車販売店(ディーラー)を探せ!の巻」(ジャンプ・コミックス56巻収録)

今回は、紛らわしい偽物の自動車を販売する、限りなくアウト気味な店を、両さんが訪問するお話をお届けする。

本作に登場するディーラーに置かれた車は、既存メーカーのデザインやコンセプトを真似した類似品でも、往年の名車を復刻させたものでもなく、正真正銘の……明らかな偽物。外観やメーカー名、モデル名も似ているので、かなり悪質だ。その一方で、あまりに攻めた偽物ぶりに、思わず笑ってしまうのも事実だ。

本作が描かれたのが1987年ということもあり、作中に登場するニセ車の元ネタがわからない方も多いと思う。野暮ではあるが、参考までに記しておこう。

●ポルシュ・911
いわずとしれたドイツのポルシェの911。1963年に初代モデルが登場して以来、リアにエンジンを搭載し、後輪を駆動する方式にこだわり続けている。ところが本作に登場する「ポルシュ・911」は……!?

●BNM・635CSi
こちらもドイツの高級車メーカーであるBMW。3桁の数字によるモデル名が特徴で、1桁目の数字が大きいほど上位車種となる。635CSiは1978年に登場した、3.5リッターエンジンを搭載するモデル。

●メルデセスベンシ・500
ドイツのトップメーカーであるメルセデスベンツの、おそらく車種は500SL。 

●フュラーリ・テスタオッサンドナイシテマンネン
イタリアを代表するスーパーカーメーカーであるフェラーリが、1984年に販売を開始したフラグシップモデル、テスタロッサ。

●マークⅡ(ソーズ)
トヨタが2000年台まで販売していた高級車、マークⅡ(ツー)が元ネタ。1980年代には「ハイソカー」(高級乗用車や上級小型乗用車を指した総称)の代表的モデルとして、もてはやされた。

●クラウンコ
レクサスが2005年に日本市場に投入されるまで、トヨタの最高級量産車の座を長らく守ったクラウンが元ネタ。

それでは次のページから、笑うしかないニセ名車の数々が登場するお話をお楽しみください!!