「サクラサイトの巻」(ジャンプ・コミックス191巻収録)

今回は、「サクラサイト」の危険性を扱ったお話をお届けする。

「サクラ」とは、もともとは芝居や辻売りの場での「ニセの客」を指している。周囲の人々の気持ちを高揚させたり購買欲を煽ったりするのが役割だ。役目を終えるとサッと姿を消すことから、すぐに散る桜の花になぞらえて「サクラ」と呼ばれたのだという。

そして「サクラサイト」とは、サイト業者に雇われた「サクラ」が異性、芸能人、会社経営者、インフルエンサーなどの人物になりすまして、ネット上でコンタクトした相手を有料サービスに誘い込んでお金をもぎ取る場のこと。

インターネットの普及から間もない時代から、「出会い系」などにおける「サクラ」の存在は認知されていたが、2012年あたりからその被害額や被害者数などがスケールアップしていった。

本作は、そんな2013年に描かれている。

その後、現代に至るまで、SNSを中心にありとあらゆる甘言は流布され続けているわけだが……。近年もっとも特徴的なのは、サクラはもちろんのこと、詐欺の受け子、窃盗や強盗といった凶悪犯罪の「加害者化」への誘導だろう。

こんな時代にこそ、両さんにビシッと注意喚起をしてもらいたいと思う人もいるのではないだろうか。

それでは次のページから、両さんから「サクラサイト」対策を充分に学べる一作をお楽しみください!!