一度関係を持つのに300万円! 花魁との大人の遊び

また、遊ぶのにもそれなりにお金がかかります。

たとえば、当時、遊女の中でも最高峰の地位にいた花魁たちと関係を持つには、いったいどのくらいのお金がかかるのかを、みなさんはご存じでしょうか?

一説ではありますが、最高級の花魁たちと遊ぶには、一晩あたり100万円ほどかかります。しかも、一度店に通っただけでは、花魁たちに相手にはしてもらえません。

吉原で遊びたい場合、最初はまず顔合わせから始まります。初めて会った日は、ただお互い顔を確認し合うだけ。さらに、遊郭の人々にご馳走もしなければなりません。これにかかる費用が、だいたい100万円だと言われています。

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そして、二回目。花魁ともう一度会うことを「裏を返す」という言い方をします。これは、指名が入ると遊女の名札が裏返されることに由来します。このときも遊郭の人々にご馳走するので、同じように100万円くらい使います。

三回目になると、ようやく「馴染み」と認められ、念願かなって同じ布団で寝ることができます。この費用にも100万円かかります。

三回の手順を踏み、トータルで300万円を使って、ようやく憧れの花魁を手に入れることができるのです。

しかし、当時の花魁は、いまでいうアイドルのようなもの。意中のアイドルと300万円で馴染みになれるのを、安いと思うか、高いと思うか。その判断については、お任せします。

文/本郷和人

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『愛憎の日本史』 (扶桑社新書) 
本郷 和人 (著)
どうなってる家康!? 「筋肉隆々のマッチョな森蘭丸の春画」「庶民は約75万円で不倫が許される」…江戸時代のおおらかすぎる恋愛文化_4
2023/12/21
¥968
208ページ
ISBN:978-4594095833
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【目次】
第1章  天皇家の「愛」と「憎しみ」
第2章 『源氏物語』の時代は恋愛至上主義
第3章  源頼朝が政子を大切にしたのはなぜか
第4章  戦国時代の英雄と剛毅な妻たち
第5章 「三英傑」の知られざる女性観 
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