警視庁少年育成課は記者発表のレクで「あるのはあるけど」
「今回の事件で19日に森容疑者を逮捕した警視庁少年育成課は、記者発表時のレクで森容疑者の前歴について明言は避けたものの、『あるにはあるけど』『詳細は控える』と匂わせています。おそらくこれが、退学処分につながった高校時代に起こした事件を指すのでしょう。捜査当局としては被疑者の前歴を『発表』するわけにはいかないものの、教育現場に性犯罪歴のある人物を戻してはいけないという風潮も無視できない。今後の法整備にも、今回の事件は影響を及ぼすと考えられます」
英国には子供と接する職場で働く人に性犯罪歴がないことを確認できる「DBS(Disclosure & Barring Service 前歴開示及び前歴者就業制限機構)」があり、日本版DBS創設に向けてこども家庭庁の有識者会議が6月から議論を始めている。DBSは同庁が管理する犯歴登録システムの照会で性犯罪歴が確認された場合、子どもと接する業務に就けないように制限するものだ。
雇用主が請求した無犯罪証明書を同庁が交付する仕組みで、保育園や幼稚園、学校、児童養護施設などに義務付ける方向で検討が進んでいる。
いっぽう、民間の学習塾やスポーツジムなどの事業者は当初、対象から外すことも検討されていたが、23日の有識者会議で「任意での利用」を可能にするという意見が出て、広範な支持を得たという。有識者会議は来月にも意見を取りまとめて提出、政府はこれを受けて法案の策定に入る方針だ。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班