「ヤクルト1000」がとんでもないことになっている! 都内のスーパーやコンビニでは品薄状態が続き、入手困難。ヤクルトレディが配達してくれるインターネット注文サービス「ヤクルト届けてネット」による宅配サービスも新規申し込みは一時中断。Amazonでも高額転売ヤーが続出するありさまだ。

「7月から増産します!」空前のヤクルト1000ブームの実態を担当者に直撃!_a
スーパーやコンビニ、駅のホームに設置される自販機は連日売切れ。都内で「ヤクルト1000」はもはや“幻の飲み物”といっていいほど(著者撮影)

いまや社会現象の域の「ヤクルト1000」、何がそんなにすごいのか。改めて簡単に商品の解説をしよう。

「ヤクルト1000」にはヤクルト史上最高密度、1mlあたり10憶個の「乳酸菌 シロタ株」が含まれており、一時的な精神的ストレスがかかる状況での「ストレス緩和」と「睡眠の質向上」の機能がある機能性表示食品となっている。

ちなみに、「ヤクルト1000」と一言でまとめられることが多いが、実際は宅配用「Yakult1000」と、店頭販売用「Y1000」の2種類が存在し、それぞれ別の商品。とはいえ、商品名や容器、容量が異なる(「Yakult1000」は100ml、「Y1000」が110ml)だけで、菌の密度や品質は同じものだ(本記事では、総称として「ヤクルト1000」と表記)。

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左がヤクルトレディによる宅配向け商品「Yakult1000」。右が店頭向け商品「Y1000」。店頭での目立ちやすさも考え、「Y1000」は背の高い容器を使用。容量も「Yakult1000」に比べて10mlほど多い。「Yakult1000」には1000憶個、「Y1000」には1100憶個の「乳酸菌 シロタ株」が含まれる

昨年4月より全国展開をスタートさせた「Yakult1000」。クチコミでジワジワと評判になっていたところ、今年4月に愛飲者であるタレントのマツコ・デラックスが、テレビ番組でその効果のほどを熱っぽく語ると、人気が爆発。昨年10月に発売された「Y1000」とともに、現在の状況に至ることとなる。

狂騒の「ヤクルト1000」。ブームのさなか、ヤクルト本社に訪問し、開発を担当した研究開発管理課課長・渡邉治さんと、マーケティングを担当する企画調査課係長・工藤洋介さんにインタビューを行った。