「欲のある人」のほうが長生きしやすい

歳をとると欲が減少する人が多くなります。
「最近食べたいと思うものがなくなってきた」「異性への興味が薄れてきた」そんな実感はないでしょうか。
でも、あらゆる欲が減っていくわけではありません。実は、「減りやすい欲」と「減りにくい欲」があります。

結論から言うと、食欲、性欲などの「生理的欲求」はすべて減っていきます。
なぜなら、ドーパミンというやる気を生み出す脳内ホルモンは、加齢とともに直線的に減っていくからです。ドーパミンが減ると、食欲も、性欲も低下します。
ただ、欲があったほうが長生きするという傾向があります。オーストラリア・モナッシュ大学と台湾国立防衛医科学センターの研究では、食欲のある高齢者のほうが長生きの傾向があるそうです。別の研究でも、食が細い高齢者は食欲旺盛な人たちに比べて死亡リスクが2倍以上高まることがわかっています。


長生きのためにもドーパミンを増やしていきたいところですが、欲の源になるドーパミンはどうやって増やせばいいのでしょうか。実は簡単な方法で増やせます。具体的には、こんな方法があります。
●笑顔
●好きな音楽を聴く
●体を動かす
●好きな人の写真を見る
● 予想外の嬉しいことが起きることに参加(例・スポーツをする、スポーツ観戦など)
● 複数のものから選ぶ

こういう習慣がある人は、やる気が衰えず脳がいつまでも若い可能性があります。

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減る欲がある一方で、減りにくい欲もあります。「幸せに対する欲」はそれです。若いときも高齢になってからも、同じように「幸せに対する欲」はあります。