なぜ日本の女の子たちはSNSを戦略的に駆使した、メディアがゴリ押しする典型的な手口にハマってしまうのか?
外国人目線で日本のタブーもズバッと斬るタレントのフィフィ氏。YouTubeやTwitterでの言動がたびたび話題に上がる彼女が、第3次韓流ブームについて物申す。新刊『まだ本当のことを言わないの? 日本の9大タブー』(幻冬舎)より一部抜粋、再構成してお届けする。
フィフィが考える日本の9大タブー#2
メディアがゴリ押しの典型的な手口
ある日のこと、朝、ツイッターを見ていたら、トレンドワードに「韓国インテリア」なる文字を発見しました。
何のことだろうと思ってチェックしたところ、どうやら朝の情報番組が巷のトレンドを紹介するコーナーで、人気の韓国インテリアをレポートしたとのことでした。
木目調のアイテムや観葉植物を使ったナチュラルな雰囲気に、白色を多用したホワイト基調のコーディネート。こんな「上品で可愛らしい」ものが韓国インテリアの基本で、韓国ドラマにも多く登場し、韓国のおしゃれカフェなんかも、この感じらしい。それが日本でも人気ということで、Instagramに続々と投稿されているというではないですか。
伝統的な朝鮮の建築様式であるHANOK(韓屋)には素敵なデザインもあるけれど、韓国インテリアなんて初耳でした。私がトレンドについていけていないだけなのかな、韓国の家具やインテリアのメーカーが日本に進出したのかな、と思いきや、番組で紹介されたインテリアに使われていたのは、すべてIKEAの商品でした。

写真はイメージです
IKEAといえば、スウェーデンの家具とインテリアのブランド。独創的なデザインと色使い、そして、リーズナブルな価格設定で、日本でも人気ですよね。
番組では、このIKEAの家具や雑貨を使って「韓国インテリア」として紹介していたというわけです。それは韓国風インテリアでは……。正直、私は複雑な気持ちになりました。
この日、同じ番組の別のコーナーではバーベキューが特集されていて、そこではサムギョプ サルと呼ばれる韓国の豚バラ焼肉が紹介されていたらしい。

サムギョプサル
韓国インテリアにサムギョプサル。ネット上では「どんだけ韓国推しするんだよ」と騒ぎになり、番組のツイッターアカウントに は抗議が殺到したということです。私がなぜ、このエピソードを紹介したかというと、裏に韓国による韓流ゴリ押しの手口がある典型的なケースだと思ったからです。
日本の若い女性は絶好のターゲット
実際に流行っているかどうか定かではない韓国インテリアを「人気!」として堂々と紹介し、さらには、同じ番組で「これでもか」と言わんばかりに「K-FOOD」を取り上げる。これをゴリ押しと言わずして何と言いましょう
テレビ局や広告代理店に、韓国側からお金が流れた結果だと思います。こうしたやり口は、韓国が国をあげて韓流を売り込む際の常套手段。
テレビ、ラジオ、雑誌など日本のメディアを取り込んで、自国のエンタメを広く紹介させるのは、プロモーションの王道とも言えますが、あまりにも露骨ではないでしょうか。
インターネットの普及でテレビや雑誌といった従来のメディアが勢いを失い始めた第3次韓流ブームの頃からは、ゴリ押しの手法としてSNSが駆使されるようになり、ターゲットが若い世代に移っていきます。
日本人はブームに乗りやすい。また、欧米の文化よりも身近な文化を取り入れる傾向にある。そんな日本の若者にとって、韓国のファッションやメイクなどは、安くて、手軽で、真似しやすいはず。ということで、日本の若者をターゲットにして、SNSを使った韓流コンテンツのプロモーション活動が展開されるようになったのです。
K-POPに収まらず、ドラマ、料理、スイーツ、メイク、ファッションなど、韓国の若者文化全般を、日本の若い世代に積極的にアプローチしていきました。「チーズタッカルビ」とか、若い女の子たちがよくやっているハンドジェスチャー「指ハート」など、どれだけSNSで見かけたことでしょう。
韓国から日本の若者に向けて送られたコンテンツはたくさんありましたが、韓国のプロモーションがすごいのは、韓国文化全般を日本の女子高生が「おしゃれ」「かわいい」と言って取り入れ楽しんでいる、と、テレビだけではなく、InstagramやYouTubeなどのSNSを使って発信し、さらに盛り上げていたことです。
若い日本の女の子たちはなぜ「韓国大好き!」なのか
今流行っていることに飛びつく日本の若者の傾向をよくわかっていますよね。
韓国ファッション、韓国コスメ、韓国スイーツなどのコンテンツは、どれもプチプライスで す。若者からすれば、安さは重要なポイント。気軽に取り入れて楽しみやすいということです。韓流ブームの仕掛け人、つまり韓国側は、女子高生と韓国の若者、文化の関係性を緻密に計算した上でマーケティングを行い、推しのコンテンツを定めていったのでしょう。

韓国発の世界的人気アイドルグループBTS
女子高生をターゲットにすれば、長いスパンで愛されなくとも、瞬発的なブームを次々とつくっていくことができます。一瞬のブームであっても、実体があれば「今、ブーム!」と、メディアで取り上げることもできて、相乗効果を生むことは、十分に期待できます。
ゴリ押しのターゲットになった日本の女の子たちは、政治や歴史問題に興味もなければ、ニュースも見ない。いいのか悪いのか、韓国に対してまったく先入観がないわけで、日韓関係がどんな状況にあろうとも、「かわいい」「かっこいい」「イケてる」とゴリ押しされれば、すんなり受け入れてしまう。
2019年、「史上最悪か」と指摘されるくらい日韓関係はこじれにこじれていました。韓国国内では日本製品の不買運動なども起きて、反日、嫌日ムードが今までにないくらい高まっていました。そうした現状を知れば知るほど、韓国のことが嫌になるのは自然なこと。相手に敵対されているのに、こちらが相手を「好き」と言うほうが不思議です。
しかし、彼女たちは、現実を知らないのか、知っても理解できないのか、ずっと「韓国大好き!」のスタンスを貫いていました。完全にゴリ押しの罠に掛かってしまっています。韓国にとって、日本の若い女性は絶好のカモというわけなんですね。
『まだ本当のことを言わないの? 日本の9大タブー』(幻冬舎)
フィフィ

2023/5/10
1760円(税込)
288ページ
978-4-344-04109-7
外国人目線だからこそわかる日本の深い闇。
国家安全保障、政教分離、ジェンダー問題など、日本人が知らない実態を赤裸々に告発!
どうにかしないと、ほんと日本はやばいですよ!!
フォロワー数
YouTube 40万人、Twitter 62万人
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