「実は子どもは休みに入るもっと前に悩んでいます」
不登校ジャーナリストとして活動する石井しこう氏は、長期休暇明けに不登校が増える理由についてこう指摘する。
「不登校になる子たちは、休みに入る前から苦しんでいます。保護者は『休み癖がついてしまった』『生活リズムが崩れた』などと悩まれていますが、実は子どもは休みに入るもっと前に悩んでいる。
毎日が辛いと、人間は正常に苦しさを把握できないそうなんです。だけど休みが入って、いったん自分がリセットされると、苦しかったことが正しく把握できて、新しいことに対する恐怖感から距離を取ろうとする。そのため、長期休み明けの不登校が増えるのです」
では、子どもから「学校に行きたくない」と言われたとき、親はどうすればいいのか。
「学校が無理そうだと思った場合には、休ませてあげることです。もしそれができない場合は、肯定も否定もせず、いったん『生返事』で返してみると、子どもが自分の言葉で状況を語ってくれたりすることもあります」
石井氏は、5日ほど休んでも子どもの様子に変化がみられない場合は、「情報を集め始めてほしい」と話す。「不登校の親ネット」などのオンラインコミュニティで情報を得て、さらに保護者自身の態勢を立て直すために介護休業を取得し、時間を確保することが大切だと説明する。
「いろいろな情報を得る中で、フリースクールとかホームエデュケーションなどが選択肢として見えてきます。親の都合で無理に子どもを学校に行かせようとしたり、焦りから子どもを追い詰めてしまうと、子ども自身も居場所を選ぶのが難しくなってしまう。親が情報を得ることで、『別に焦る必要はないな』『いくらでも方法はある』と思うと、子どもも落ち着きます」
自身も不登校を経験した石井氏は、不登校に悩む親子に向けて最後にこうメッセージを送る。
「この仕事をして30年ぐらいになりますが、不登校当事者の取材を続ける中で思うのは、大体みんな『普通のおじさん、おばさん』になっているということです。親であれば自分の子どもには幸せになってほしいと願うものですが、やっぱり苦労は伴います。
それでも人生そんな捨てたもんじゃないとみんな思っているので、その時その時の時間を大切にしながら、できるだけ笑顔の多い時間を増やすことがが、人生にとっての一番の薬ではないでしょうか」
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













