「『怖いから』が『もういく』に…」遺族が抱く県警への疑問
また動画では、Aさんが「怖いから」と言っているように聞こえる部分があるが、牧野弁護士によると、埼玉県警が動画内の言葉を書き起こした資料では、この部分が「もういく」と記されているという。
「『もういく』と表現したら(Aさんが)乗り気になっていると見られてしまう。なぜ警察がこういう反訳をしたのかを含め、今回あえて被害生徒が悪かったんじゃないかみたいな印象操作をしていると思われても仕方ない」と牧野弁護士は不信感を口にする。
「窓から身を乗り出していた」との情報は、Aさんを非難するネットの書き込みを生み、遺族を苦しめた。「見ないようにしていた」という50代の母親は、「息子は怖がりだから、身を乗り出すってありえないなと思っています。車に乗ったのは、あの子が寮の同じ部屋の運転していた子(Bさん)に対してすごく我慢していたと思える節があり、合わせるしかなかったんじゃないかと思います」と涙ながらに語った。
また50代の父親は、「学校は何の説明もないが、学校と寮、車の管理体制(の問題に)なぜもっと早く気づいてくれなかったのか。その真実を知りたい」と語った。
学園側は事故後の2024年11月の記者会見で遺族に対して謝罪の言葉を述べている。一方、両親によると、事故後に学校の責任者が遺族のもとを訪れて直接謝罪したことはないという。
今年3月、在校生の保護者有志が安全対策などの説明を求める要望書を学園側に提出しようとしたが、その場では受け取られなかった。
提訴後、集英社オンラインが同校に受け止めについて尋ねると、「訴状が届いておらず、内容がわかりません」と回答した。
遺族側と学校側などの主張をめぐっては、今後、裁判の中で双方から証拠が提出され、事故当時の状況や学校側の管理責任などが争われることになる。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班












