「できないこと」を受け入れて「できること」を広げる
ダース お笑い芸人、ミュージシャンという不規則な仕事と、週3回の透析を両立させるのは大変だったと思います。
義太夫 正直に言えば、諦めた仕事もたくさんあります。透析は、月水金と日程が決まっていて、「2日以上は空けられない」という決まりがあるので、長期の地方巡業や泊まりの舞台ができなくなった。それは悔しかったですね。
ダース 仕事の予定の組み方も、大きく変わりますよね。
義太夫 以前、間違って透析後に仕事を入れてしまったことがあって…。ナレーションだったんですが、やってみたら笛みたいな声しか出ない。それで「何しに来たんだ」と叱られて、結局、別日に変更してもらったことがありました。
ダース そういった制限がある中で、どうやってモチベーションを保ってきたのでしょうか。
義太夫 今は「家でできる仕事」を増やしています。文章を書いたり、音楽を作ったり。リモートでできることが増えたのも助かっています。でも、お笑いのライブだけは、やっぱり現場に行かないと難しいですね(笑)。
ダース 透析を受けている間は、どう過ごしていますか。
義太夫 透析中はネタを考えたり、頭の中を整理する時間にしています。以前は、何か思いついてもメモする癖がなく、忘れてしまうことが多かったんです。でも今は、その場でスマホにメモするようになりました。
ダース 最後に、透析を長く続けてこられた一番の秘訣は何でしょう。
義太夫 やっぱり周りの支えですね。透析室のスタッフや、理解してくれる仕事仲間。一人では絶対に続けられなかったと思います。あとは、「体重はごまかせない」という潔さかな(笑)。透析のたびに体重を量るし、血液検査もする。不摂生をすれば結果に出る。それを受け入れて、また明日から調整する。その繰り返しですね。
文/ダースレイダー













