百条委員長は「誠実さのカケラもない」

いっぽう百条委もボルテージが上がっている。田久保氏の「回答書」提出後に開かれた会合では、田久保氏の説明を裏付ける資料は何もない、との声が噴出。

ある議員は「そもそも入学をしたのか。全てにおいて全然答えをもらっていないので、疑ってかかりたくなる」と発言した。

7月18日に開かれた伊東市議会百条委員会(撮影/集英社オンライン)
7月18日に開かれた伊東市議会百条委員会(撮影/集英社オンライン)

百条委は、田久保氏による「除籍だったと東洋大で確認した」との説明まで信用できないとし、東洋大に在籍期間証明書や成績証明書の提供などを求めることを決めた。

だが東洋大は、集英社オンラインが田久保氏の在籍状況などをたずねたのに対し「個人の手続きに関しては個人情報としておりますことから、お答えは控えさせていただきます」と回答している。個人情報の取り扱いは相手が市議会でも同じとみられ、百条委も提供を受けられるかどうかは不透明だ。

百条委は当然、田久保氏を証人として尋問する方針も決定した。しかし田久保氏が“卒業証書”の提出を拒んだのと同じ理由を挙げて証言を拒むか、出頭自体を拒否するのは間違いないとみられる。

卒業証書の提出拒否を「誠実さのカケラもない」(井戸清司百条委委員長)と怒りまくっても、田久保氏を突き崩す妙案はないのが現実だ。

伊東市役所(撮影/集英社オンライン)
伊東市役所(撮影/集英社オンライン)
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班