「警察寄席の巻」(ジャンプ・コミックス172巻収録)
今回は、両さんたち派出所メンバーと本田、そして署長が、そろって落語に挑戦するお話をお届けする。
落語は、オチのつく滑稽なお話を、高座に座ったひとりの演者が、扇子や手ぬぐいといった簡単な道具とわずかな身振り手振りを使いながら成立させる古典芸能だ。
現代へとつながる落語は、江戸時代に端を発している。江戸と上方(大阪)という人口が集中している大都市を中心に、娯楽の王道として隆盛を誇っていた。
それにともない、落語以外の漫談や手品、物真似など「色物」と呼ばれる演芸も含めた演芸を見せる施設「寄席(よせ)」の数も増え、江戸時代末期の江戸には、170にもおよぶ寄席がひしめき合っていたそうだ。
なお落語は、笑い、娯楽を目的としながらも、誰もが抱いている喜怒哀楽、庶民の生活や風俗、社会と時代への批評精神などが含まれていて、日本が誇るすぐれた文化のひとつであることは、言うまでもない。
それでは次のページから、両さんたちが大衆芸能文化の王様「落語」に挑戦するお話で、思う存分笑ってください!!