オーディション番組出演も安村の希望

安村が所属する吉本興業の関係者もこう続ける。

「文春のスキャンダル記事で安村さんはCMが打ち切りとなったこともありました。でもあの人はくさらなかった。劇場のステージでコツコツと芸に磨きをかけ、復活のチャンスをうかがっていた。今回の海外挑戦も、コロナ禍が明けたタイミングを見計らい、自ら手を挙げたと聞いています」

また、その人間性を評価する声も。アームストロング(2014年まで組んでいたお笑いコンビ)時代から安村のことを知る先輩芸人が言う。

「下積み時代から性格がよくてつき合いのいいかわいい後輩でしたが、ブレイク後も周囲にちゃんと気を遣う。個室のある店じゃなきゃ嫌だとか、忙しいから先に帰るとか、エラぶるところは一切ありませんでした。とにかく天狗にならず、芸をコツコツと磨く。だから芸が伸びるし、周囲の人や関係者からも愛されるんでしょう」

テレビでの露出が激減していた安村だが、復活の兆候はあった。そのきっかけとなったのが、「有吉の壁」(日本テレビ系)だ。前出の先輩芸人が続ける。

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「『有吉の壁』がまだ深夜放送だったころ、番組内で安村が頭髪を逆モヒカンに刈り上げる体を張ったボケで、有吉(弘行)さんから爆笑をとった。それがSNSで話題になって、仕事がまた増えだしたんです」

さて、今回の海外でのブレイクを受け、現在、安村のもとには営業のオファーが殺到しているという。

「ただ、安村さんはそうしたオファーにはさほど関心を示さず、テレビの仕事を重視するスケジュールを組んでいるようです。テレビ出演よりも営業のほうがずっとギャラが高いから会社的には営業の仕事も受けてほしいんですけどね(苦笑)。芸事にストイックな安村さんだけに、何か秘めている戦略があるのかもしれません」(前出・吉本関係者)

とにかく天狗にならずに、とにかく芸を磨く安村。テレビから一時的に消えても、くさらずとにかく明るかったからこそ、笑いの神が彼に2度目のチャンスを与えたのかもしれない。

取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班