FIREとは「したくない仕事」からの解放

「FIRE」という言葉をご存じだろうか。書店では「FIRE」を冠した書籍のコーナーが設けられ、Twitterでは「FIRE達成」「FIRE生活者」「FIRE専門家」といった名前のアカウントが見られるほど浸透してきた。

FIREとは、「Financial Independence(経済的自立), Retire Early(早期退職)」の頭文字を取った言葉で、米国の若者を中心に広がっていった。不労所得を得て、お金のために働く生活から解放される生き方を指している。

給与以外に収入があれば、生活のためにしたくない仕事をしたり、忙しさのあまり趣味や家族との時間を失ったり、煩わしい人間関係に疲弊せずに済む。

ブームの中心となっている20〜40代のミレニアル世代(1980年代〜1990年代生まれ)は、「モノ」の消費よりも、家族や友人との時間や経験といった「コト」の消費を重視する傾向にある。労働よりも自由な時間が大切で、自分の人生は自分で選択するといった認識が、FIREの流行に火をつけたのだ。