3月30日、Amazon Prime Video Japan(以下、Prime Video)初となる戦略およびラインアップに関する記者発表会「PRIME VIDEO PRESENTS JAPAN」がオンラインで行なわれた。
この発表会で、Prime Videoは、日本オリジナル作品の制作を発表。さらにライブボクシングの独占配信を皮切りに、今後スポーツのライブ配信にも注力していくことを構想中だと明かした。

『風雲たけし!たけし城』、井上尚弥世界戦のライブ配信。Amazon Prime Videに期待すること
3月30日、Amazon Prime Video(以下、Prime Video)は戦略およびラインアップに関する発表会『Prime Video Presents Japan』を開催した。この記事では、同イベントで発表されたコンテンツを紹介。昨今の動画サービスにまつわるニュースから、これから期待することを考察しよう。

イベントに登壇したプライム・ビデオ ジャパンカントリーマネージャーの児玉隆志、プライム・ビデオ オリジナルコンテンツ製作責任者の早川敬之、水川あさみ、池松壮亮、井上尚弥、上田晋也
発表された6つのオリジナルコンテンツ
この日、発表されたオリジナルコンテンツは3つのドラマと、人気コンテンツ2つの続編、さらに伝説的バラエティ番組『風雲!たけし城』の復活版だ。それぞれについて詳細に紹介しよう。

まず、2022年秋に配信開始予定の『モダンラブ・東京』は、Prime Videoで人気の恋愛アンソロジーシリーズ『モダンラブ』の日本版。ニューヨーク・タイムズ紙に掲載されたコラムを基にさまざまな愛の形をオムニバスに描いた作品で、日本版には水川あさみ、永作博美、ユースケ・サンタマリア、池松壮亮、ナオミ・スコットらが出演することが発表され、動画が公開された。
ドラマ部門からは、この他に2つのプロジェクトが発表。『僕の愛しい妖怪ガールフレンド』は、日本独自の文化である“妖怪”と“オタク”がメインのバトルファンタジーラブロマンス。『エンジェルフライト』は、佐々涼子氏の小説『エンジェルフライト 国際霊柩送還士』を原作とした、海外で亡くなった人を母国に送り届ける「国際霊柩送還士」の活躍を描いたドラマだ。出演者の詳細については、この日、明らかにされなかったため続報に期待したい。
バラエティ部門では、派手なマスクを被ったパフォーマーたちが審査員の前で生歌を披露し、マスクの中の著名人を推理する『ザ・マスクド・シンガー』と、婚活サバイバル番組『バチェラー・ジャパン』の男女逆転版『バチェロレッテ・ジャパン』のシーズン2の配信が決定。どちらも2022年夏より配信スタートとなるとのことだ。

フォトセッション時にサプライズ登場した北野武
その中で、一際注目を集めたのは『復活!風雲!たけし城』。1986年から1989年にかけて放送され、社会現象を巻き起こしたアトラクション系バラエティ番組『風雲!たけし城』のリバイバル版だ。実は日本のみならず『Takeshi’s Castle』などの名でアメリカや、イギリス、アジア、豪州、南米など150以上の国と地域で放送され、2000年代以降も、各国のキャストや出場者による復活版が制作されているほどの人気番組だ。令和の時代、言葉や文化の壁を越え、どのように楽しませてくれるのか期待したい。
ボクシングを皮切りに、スポーツのライブ配信にも参入

『Prime Video Presents Live Boxing』第2弾も発表に
注目したいのは、『Prime Video Presents Live Boxing』について。すでに発表されている4月9日開催の村田諒太とゴロフキンの対戦に続く第2弾として、6月7日には井上尚弥とノニト・ドネアによるWBA・IBF・WBC世界バンタム級王座統一戦が独占ライブ配信されることを明かした。
プライム・ビデオがスポーツのライブ配信を行うことについて、プライム・ビデオ ジャパン カントリーマネージャーの児玉隆志は「スポーツを観戦したいお客さまのニーズは、世界中でも非常に高く、すでにアメリカやイギリス、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、インドなどでライブスポーツ配信が導入されています」とコメント。「日本のユーザーがどうしても見たいと思うものを用意し、そのスポーツを目当てに加入したAmazonプライム会員が“他に見るものがない”とならないよう研究した上でラインアップを強化していきたい」と、スポーツコンテンツを成長ドライバーの柱の1つと考えていることを明らかにした。
スポーツのライブ配信といえば、3月15日にABEMAが「FIFA ワールドカップ カタール 2022」の予選を含む全64試合を無料生中継することを発表したばかり。プロ野球・サッカー・テニスなどのライブコンテンツを取り扱うスポーツ専門のビデオ・オン・デマンド・サービス「DAZN」などと、どのようにコンテンツの差別化を図るのか、今後の動向が見逃せない。
動画サービス拡大の鍵は、オリジナルコンテンツの強化にあり
今回の発表のみならず、昨今、各動画配信サービスでは、オリジナルコンテンツの拡充に力を入れている印象がある。
動画配信サービスNetflixでは3月に配信された中島健人、松本穂香らが出演したオリジナル映画『桜のような僕の恋人』、千鳥がMCを務めるトークサバイバル番組『トークサバイバー!~トークが面白いと生き残れるドラマ~』といったオリジナルコンテンツが話題沸騰中。加えて3月24日には、日本発の作品ラインナップ拡大における次なるステージとして「バラエティ作品」ジャンルを充実させていくことを発表した。
この他にも、ディズニープラスでは劇場公開を中止した映画『私ときどきレッサーパンダ』を独占配信しているほか、FODなどでもドラマを始め、オリジナル番組が充実している。
コロナ禍の当初、名作コンテンツを楽しむサービスとして需要が高まっていた動画配信サービスは、今、よりオリジナル性を求められるフェーズに来たようだ。
今後、各種配信サービスから幅広いジャンルのオリジナルコンテンツが生まれることに期待したい。
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