グルメ番組『オモウマい店』。名物店主への密着取材が届けたいもの_1
「せっちゃんうどん」のうどん定食(日替わり)。料理のインサートは、ライティングも含めてしっかりと撮影されているのも番組の特徴だ

まさかの17泊! 限りなく家に近い「せっちゃんうどん」

群馬県伊勢崎市で発見した、まるで実家?な雰囲気のうどん屋「せっちゃうどん」。店主のせっちゃんが自ら打つ手打ちうどんの味と日替わりメニューの豪華なおかずに定評のある店で、せっちゃんを中心に、常連客がワイワイとテーブルを囲む姿が印象的だ。脳の大病を克服したというせっちゃんの人間力や人柄にも惚れてしまうこのお店に密着したのが、『オモウマい店』が初のレギュラー番組担当だった鳥居Dだ。

「せっちゃんうどんは、群馬の伊勢崎市に目を付けていたお店があって、タクシーでそこに向かっているときにたまたま看板を見つけたんです。番組内でも共有されている名店の法則として、“店主の名前が入っているお店”というのがあるので、フラッと入ってみました。入ってみると、いろんな人が食事を提供したり厨房に入ったりと、最初は誰が店主なのかさえわかりませんでした(笑)」(鳥居D)

取材はすぐにOKしてくれたものの、『オモウマい店』を知らなかったこともあって、店主はどのように取り上げられるのかピンときていなかったという。そこから、「大雅(たいが)」という珍しい鳥居さんの名前のおかげでせっちゃんや常連客と交流が深まり、その後店の2階に連泊して孫のように可愛がられていくという放送回は、視聴者からも大きな反響を呼んだ。

 「大雅って名前は別に珍しいとも思っていなかったのですが、違うお店で“寅年で大雅はいいじゃん!”ってすごく褒められたんです。お店の人と仲良くなるために、なるべく店の人の名前は早く覚えるのが鉄則なのですが、自分の名前も説明することで、相手もこちらを認識してくれるかなと始めたことです。お店の2階に泊まることになったのは、せっちゃんさんから“泊まりなよ”と言われて、さらに常連さんからも“泊まればいいじゃん!”と次々と声をかけていただいて……断るのも、という感じでお言葉に甘えたのですが、17泊もすることになるとは思ってもいませんでした(笑)」(鳥居D)