強烈な「レスリング一家」のイメージの先に
黒のトップスとパンツというシンプルな組み合わせの胸元には、鮮やかな黄色の巨大なリボン。
かなりインパクトのあるアイテムだが、ほかの部分を黒一色に抑えているため、リボンそのものがアクセサリーのように映える。
「かわいい服だから、かわいくまとめる」というより、少しクセのあるアイテムを一点だけ投入して成立させる。そんな遊び心も感じさせる。
もう一枚の写真では、デニムジャケットの上からチェック柄のロングコートを羽織り、黒いベレー帽を合わせている。
デニム、チェック、ベレー帽という組み合わせは古着好きにもなじみのあるスタイルだ。太めに折り返したパンツの裾や、黒のブーツまで含めて全体のバランスが取れている。
浜口さんのファッションを並べて見て気づくのは、必ずしも流行のアイテムだけを追っているわけではないことだ。
デニム、ワイドパンツ、ベレー帽、チェックのロングコート、ウエスタン調のベルト――。
自分が好きなものを選び、それを自分の体形や雰囲気に合わせて着ている。だからこそ、「無理をして若く見せている」「流行を頑張って取り入れている」という印象がない。
浜口さんの場合、ファッションが新鮮に映る理由はもう一つある。
あまりにも長い間、「浜口京子=レスリング」というイメージが強かったからだ。幼いころから父のアニマル浜口さんとともにトレーニングする姿が知られ、オリンピックとなれば一家を挙げて応援する姿もたびたび注目された。
しかし競技の第一線を離れ、タレントとしてテレビなどに出演する現在、少しずつ見えてきたのが、レスリングだけではない浜口京子さんの一面なのだろう。ファッションも、そのひとつなのかもしれない。
48歳になった現在も、好きなデニムを自由に組み合わせ、時には大きなリボンを身につけ、ベレー帽もかぶる。そこには、「この年齢ならこういう服」「このキャラクターならこういう格好」という枠に自分を押し込める感じがない。
レスリングでは相手と向き合い、自分のスタイルを貫いてきた浜口さん。リングを離れても、「自分が好きなものを着る」という芯の強さは変わっていないのかもしれない。
そして写真に映る浜口さんが、どの服でも楽しそうに笑っていることこそ、彼女の私服が魅力的に見える一番の理由ではないだろうか。
文/集英社オンライン編集部













