「学校の対応は少し丁寧さに欠けているところがあると思う」
今年4月、名古屋市瑞穂区にある市立A小学校で、「今年度から学級写真を撮らない。行事の時などにスナップ写真をたくさん撮っていく」などと記された学級だよりが配られた。毎年恒例だったクラスの集合写真を廃止するという内容だった。
直後に開かれたPTA総会では、保護者から「皆から意見が聞き取れていないのではないか」と疑問の声が上がった。
そこで学校側は5月、全約630世帯を対象にアンケートを実施。回答があった約200件のうち、7割が「学校生活の思い出として残したい」「写真を見ながら家で学校のことを話すきっかけになる」などとして継続を希望。一方で、「個人情報への配慮」や「教員の負担軽減」などを理由に、廃止に賛同する意見もあったという。
その後も学校側は廃止方針を維持。9月には保護者有志が221世帯分の署名を校長に提出した。
所管する名古屋市教育委員会義務教育課の担当者は、集英社オンラインの取材に、学級写真を撮影するかどうかは「あくまで学校長の裁量による決定」と説明する。
「学習指導要領に即した活動内容に合っていれば、すべて市教委の指示に沿って全市で統一してやるというわけではありません。写真を撮らなくする(廃止する)という決定については、各学校での決定になります」
ただ、市教委の窓口にもA小の保護者から相談が寄せられているという。
アンケートでは回答者の約7割が継続を希望し、さらに署名まで提出された。それでも廃止方針が維持されていることについて、市教委の担当者はこう話す。
「市教委としては学校側に『一定程度納得されない方もみえるので、時間をかけて丁寧に説明する必要があるのではないか』と指導しています。学校行事を変更しようとすると全員が納得するのは難しいかもしれませんが、学校の対応は少し丁寧さに欠けているところがあると思うので、引き続き指導していきたいと思っています」
市教委が把握している限り、市内で今年度から学級写真を廃止したのは、A小学校と同じ区内のB小学校の2校だという。












