困りごととして最も多かったのは「送迎が必要になること」
問題は参加費だけではない。
実際に部活動の地域展開が進んでいる地域の家庭では、8割が「費用や送迎など家庭の負担が増加した」と回答。困りごととして最も多かったのは「送迎が必要になること」の71%で、「費用が高くなること」が67%と続いた。
「困窮家庭の方の多くは、パートを複数掛け持ちしていて、時間がありません。その中で送迎や指導、見守りのサポートをすることになるため、自分の時間が取られること、さらにお金が取られることへの懸念がかなり上位に上がってきました」
調査では、こんな声も寄せられたという。
「学校での部活動は少ない費用負担で済んでいたけれども、地域に委託して習い事のように毎月決まった金額がかかると思うと、子どもの意見ややる気だけでは決められない。『部活動が地域移行するのはいいことだと思うけれど、金銭的に余裕がある家庭とそうじゃない家庭の差が大きくなってくるのではないか』という懸念の声は多く聞かれます」
キッズドアでは調査結果をもとに、困窮家庭への部活動費用の公的支援や、保護者による送迎や見守りを前提としない制度設計などを求めている。
部活動の地域展開をめぐっては、自治体によって対応が分かれている。神戸市では学校単位の部活動を終了し、地域の人々とスポーツや文化活動に取り組む「KOBE◆KATSU(コベカツ)」へ移行する一方、熊本市は学校部活動を継続する方針だ。
「国も、経済状況によって子どもに格差が生じないよう、参加費を低く抑えることや支援措置を示しています。ただ、責任主体は市町村なので、地域によって差が出てくる可能性があります」(キッズドア担当者)
京都市でも「京クラ」の具体的な参加費や活動場所などはこれから決められる。
全国で部活動のあり方が変わろうとするなか、家庭の負担をどこまで抑え、子どもの活動機会をどう確保するのか。その具体策が今後問われることになる。
取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班













