デマを代弁する駐ミャンマー日本大使
第二次大戦中、日本軍はラカイン州で仏教徒中心の部隊を支援してイギリスからの独立を促し、イギリス軍はムスリムを組織してこれに対抗した。いわば、日本とイギリスの代理戦争をラカインとロヒンギャでさせられていたのである。
当時より互いの民族融和を望み、共に生きていこうとしていた人々がいたが、憎悪と分断については、日本の責任も大きい。
それは現在も同様で、ロヒンギャに対して、2019年12月26日、駐ミャンマー日本大使(当時)の丸山市郎氏はBBC(英国放送協会)ニュースに出演し、「ロヒンギャはベンガル人である」「ロヒンギャの虐殺にミャンマー国軍は関与していない」等々、ロヒンギャの迫害を隠蔽するミャンマー国軍のデマをそのまま代弁し、言説で虐殺に加担したのだ。
「日本大使はミャンマー国軍に寛容というより隷属している」と欧米の記者も驚いた国軍に対する凄まじいゴマすりであり、日本大使の名の下で行われた官製のヘイトスピーチである。舘林に暮らす在日ロヒンギャの尊厳を著しく踏みにじった。今泉は言う。
「自分の国の政府が何をしているのかは、知っておかないといけない。アウンティンさんのような在日ロヒンギャの方はご存じで、国際的なコミュニティの中で日本が何をしているのかを知っておく責任があると思います」
日本大使が、血税を使って国軍におもねるヘイトスピーチを拡散する一方で、若い作家はたった一度のフェイクニュースの拡散を恥じて9年に亘って自腹の取材を敢行してロヒンギャの実相を書き上げた。事実はここにある。
取材・文/木村元彦














