グラビアアイドルとしての葛藤

――当時、酒井さんはグラビアアイドルとして高い支持を集めていましたが、元々、俳優志望であったことを公言していました。当時、グラビア活動に対して、複雑な思いを抱かれることはあったのでしょうか。

ありました。“女優になりたい”という気持ちでこの世界に入りましたが、グラビアの活動が女優業までの必要なルートとはどうしても思えなかったからです。そういう意味で、すごく困惑していた気持ちがありました。

――名前が売れていくことにメリットはありつつも、“女優業と関係ないじゃないか”という葛藤を抱えていた?

そうですね。早く演技がしたいけれど、当時は毎日水着を着て仕事をしていましたから。加えて“グラビアアイドルの寿命は短い”などとも言われていましたし、私の中でも、“グラビアアイドルとしての旬はすぐに終わりが来る”という感覚は常にありました。

そういった中で、“グラビアアイドルとしての寿命を迎えた時にうまく女優業にシフトできるのかな”と悩んでいましたし、性格的に女性性を売りにするというか、肌を露出したりするのが、当時から得意ではなかったんです。

その一方で、私がもっと攻撃的に「私の体を見て」と訴えるような大胆なグラビアの撮り方をしていたら、多分そんなに人気が出なかったとも思うんです。

――というのは?

どこか“大人にやらされている感”が漂っていたと言いますか(笑)。多分、男性読者の心理からすると、“見ちゃダメなのかな”と感じるようなグラビアアイドルだったと思うんです。露出することに対して恥ずかしい気持ちもあったので、それは結果として良かったんだろうと思います。