当時の自分を愛おしく感じます

――芸能生活30周年を迎えましたが、デビュー当時はグラビアアイドルとして活動されていました。その頃を振り返っていかがですか?

酒井若菜(以下、同) すごく真面目な10代だったので、「どんなことでも頑張ろう」と思いながら、誠実に仕事をしていた記憶があります。とにかく私がデビューした当時はグラビア全盛期だったので、家に帰ることがほとんどできなかったんですね。週2回程度、沖縄や海外に行っていましたし、加えてバラエティのロケなどもあったから、日帰りで海外に行くこともしょっちゅうでした。

多感な10代という期間、周りにはずっと大人がいました。だから、ほとんど声を発さない子だったと思います。本当におとなしい子だったんですよ。そんな中でも、自分なりにできることを一生懸命頑張んなきゃと思いながら活動していました。よく頑張っていたなと思いますし、当時の自分を愛おしく感じます。

13年ぶりの写真集『ぴこぴこ。』を発売した酒井若菜
13年ぶりの写真集『ぴこぴこ。』を発売した酒井若菜
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――沖縄に行って素敵な景色を見ても、どこかに居心地の悪さがあった?

そうですね。とにかくコミュニケーションを取るのが、上手くなかったんです。そんな中で、一番困るのが、ロケ地に行った時に「一日オフにするよ」となった時。当時のマネージャーはオフに喜んでいたし、買い物に行くなどで楽しんでいたけれど、私も休むには休むんですけど、「どうやって過ごせばいいの……?」みたいな気持ちになっていました。

13年ぶりの写真集『ぴこぴこ。』からのワンカット (C)佐内正史/講談社
13年ぶりの写真集『ぴこぴこ。』からのワンカット (C)佐内正史/講談社

撮影をしていない時間に、何をすればいいのかわからなかったんです。今考えると、もったいないことをしたなと思うけれど、当時は観光や買い物にも興味がありませんでした。時間を持て余してしまうから、とにかく日の出から日が落ちるまで休みなしで撮影して欲しいと思っていましたね。

――それは単純に楽しむ術を知らなかったのか。あくまで仕事として行っているのだから「楽しんではまずい」という真面目さが邪魔したのか。どちらでしょうか?

両方だと思います。若かったし、遊びに来たわけではないのだから、“仕事の合間に買い物するのはよろしくない”みたいな気持ちがありました。真面目過ぎたんだと思います。