「新幹線に一回も乗ったことがないんだ」
堀江容疑者は本は図書館で借りて読み、酒もタバコも一切やらない。黄金展についても父は「デパートに行ったらたまたまやってただけじゃないかな」と語る。美術館や博物館に出かけるようなこともなかったという。
「ないない。お城とか、(私が)新幹線くらいには乗ってみたいな、と言っていたんですけど。北海道からこっちに来た時は飛行機で来たもんで。『新幹線に一回も乗ったことがないんだ』と私が言ったら、息子が『こんど貯金でもたまれば一回、小田原でも近くでもいいから一回乗ればわかるから』とね」
さくらと一郎のヒット曲「昭和枯れすゝき」を想起させる父との倹しい生活とは対極にある「大黄金展」の会場で、息子の脳内はバグってしまったのだろうか。
会期を翌日までに控えた14日の日曜日、同展の会場には中年の夫婦や年配の男性客などが訪れ、スーツ姿の販売員が「ご案内いたします」とひとりひとりに声をかけ、催事場エリアへ誘導していた。
売り場の入口付近には大きな金色の龍の置物が飾られており、ひときわ来店客の目を引く。金製品を収めたショーケースがずらりと並び、警備も兼ねてかスーツ姿の男女のスタッフも5人以上が立ち、緊張感を漂わせていた。
堀江容疑者は警察の調べに対し「盗んだ茶わんでお茶を飲もうとおもったが、換金した」とも話しているという。
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取材・文/集英社オンライン編集部ニュース班